テレビについて⑭「スーパーダイスQ」でもらったタオルを使って、起こったこと。
学生の頃、アルバイトをしていて、もっと短い時間で稼げないだろうか、といったことを考えていた。
ただ、コネも思い切りもないので、怪しかったり、危険だったりするアルバイトをすることもなかったけれど、テレビを見ていて、クイズ番組に目をつけた。
クイズ番組を探す
ここで、頑張れば、短時間で、10万円とかも夢じゃない。
ただ、自分は、反射神経が悪い。
早押しクイズで、勝てる気はしない。
さらには、今も続く「アタック25」のようなマニアックな問題を答えられる知識もない。
順番に答えられて、それほど難しくないクイズ番組。
そんな勝手な思いで、探して、その条件に近いクイズ番組を見つけた。
お昼の番組「スーパーダイスQ」。
クイズ番組の予選
ハガキを送った。
返事が来た。
クイズ番組の予選のために、初めてテレビ局に行く。
緊張してたけれど、そのクイズ番組から来た郵便物を見せたら、入り口は、すぐに通してくれた。指定された会議室のような場所まで、微妙に迷いながら、迷路みたいとか、工事中のようだ、といった印象を抱きながら歩いて、予選会場に着く。
たぶん、50人くらいはいたと思う。
年齢も様々で、自分よりも年齢が上の方も多く、マニアックな感じが薄かったので、勝手にホッとし、筆記テストに臨んだ。
でも、あまりできなかった。
それでも、薄い望みをずっと持っていたが、「残念ですが」の知らせと共に、記念品を送ってきた。もしかしたら、予選会場でもらったかもしれないが、その記憶は、はっきりしない。明らかなのは、その記念品が、スポーツタオルだったことだ。
タオルは手に入ったけれど、「短い時間で高額アルバイト」の「夢」は消えた。
タオルを使って、起こったこと
後日、サッカー部の練習に、そのタオルを持っていって、練習の後、シャワーをあび、濡れた体や顔をふいた。さっぱりした、という気持ちにはなる。
「おい、顔が緑色だぞ」。
同期のヤツにそう言われた。
「つまんないこと言うなよ。顔色が悪いなら、青だろ」。
そう返したけど、鏡を見たら、顔の一部が、はっきりと緑色になっていた。
もらったタオルは、サイコロのデザインが入っていて、そこに青や赤や緑に彩られていて、そこの「緑」が、色落ちしたらしい。
こんなことがあるんだ、と思った。
テレビ局からの電話
その少し後に、TBSの「スーパーダイスQ」の担当者と名乗る人から電話があった。
もしかしたら、誰かが出られなくなって、繰り上げで出演できるのか。
そんな都合のいい妄想は、数秒後に砕ける。
申し訳ありません。記念品としてお渡ししたタオルですが、色落ちする、という苦情がありましたので、新しいものをお送りします。ご迷惑をおかけして、すみませんでした。
すでに古い話なので、詳細は違うと思うが、だいたい、このようにとても丁寧な対応をしてくれたのは覚えている。
そのクイズ番組は、そんなに長寿番組になる前に終了したと思う。
そして、その後、今のようにクイズ番組が数多く放送される前には、確か「クイズ番組冬の時代」があったはずだったのも、憶えている。
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