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プラモデルの時代。
歩いていたら、クルマの車体にシールが貼ってあった。
それが、どうして、ここにあるかを考える前に、「あ、タミヤだ」と思い、同時に、プラモデルのことを思い出した。
子どものとき、確かに「プラモデルの時代」といってもいい頃があった。
おもちゃ屋のルール
昭和の頃は、小さな街にも、だいたいおもちゃ屋さんがあって、まだゲームが主体ではなかったし、店に入って、入り口付近の棚には、プラモデルの薄めの箱が積み上がっていた記憶がある。
その箱のサイドには、イラストで、そのプラモデルの完成イメージが描かれていて、それを見て、その積み上げている箱たちが崩れないように、目当ての箱を引き出し、中を開ける。
そこには、緩やかにビニールで包まれた部品が並んでいて、そこに手を入れて、万が一にでも破損などをしないように気をつけて、どのようなものが入っているかの全体を確認する。
それは、箱のイラストのイメージがカッコ良くても、その中身を見て、少し想像をして、あまりにもギャップがありすぎたり、その部品が、なんとなくカッコ悪く思えたりすると、買うのをやめて、別の箱を探すことになる。
考えたら、箱を積み上げていて、おもちゃ屋によっては、かなりラフに配置されているから、買う側の行為によっては、全部が崩れてしまうのかもしれないのだけど、そこでプラモデルを探す子どもにとっても、ある程度の暗黙のルールがあった。
特に、誰かと一緒に行くときには、やはり、よりそうした仕草については気を配るだろうし、一人で来ても、振る舞い方によっては、今よりも、お店によっては、容赦ない怒り方をする人もいたから、気をつけていたのだと思う。
プラモデルへの適性
おもちゃといえば、スナックでポテトチップスを欠かせないように、自分が子どもの頃は、プラモデルもおもちゃの一つとして欠かせない感じだった。
かといって、プラモデルには、組み立てるという作業があり、そのスキルに関しては、子どもによって、かなりの差があるのはわかっていた。
自分は、プラモデルを購入してきて、もしくは買ってもらったりしたときに、箱を開けて、ビニールを破って、部品を取り出し、それを見ながら、組み立て始めてしまい、行き詰まったら、説明書を読む、というスタイルだったから、それは、緻密さに欠けるし、そういう細かい作業が、実は、それほど好きではない、ということにも気がついてくる。
人によっては、塗装をして、ウソのようにキレイに仕上げるような子どももいたのは知っていたけれど、その塗料を買うことは考えられなかったし、そこまでやろうとも思えなかった。
だから、あれこれ作ってはみたし、その頃の大人にとっては、プラモデルは子どもにとっては喜ぶもの。といった常識もあったようで、例えば、誕生日などには、「姫路城」といった部品も多くて、大きくて、立派なプラモデルを贈ってもらって、それは、ありがたい気持ちにもなったのだけど、その大きい箱のフタを開けた瞬間に、部品の多さに、ちょっと気が遠くなるような思いになったりもした。
説明書をきちんと読む習慣がないと、その組み立て方自体を間違えたりして、それに、セメダインでくっつけて、直しようもなくなった時になって、間違いに気がついて、それで、その「姫路城」は、半分も出来上がる前に、嫌になって、放置してしまっていた。
プラモデルへの適性があるかといえば、おそらく、それほどなかったのだと思う。
だから、そのうち、当時の価格で言えば、100円前後で、箱の中には部品も少なく、だから、組み立てにも時間がそれほどかからないプラモデルばかりを買うようになった。
まるで、ブロックを組み立てるようにクルマを作って、そこにあまり細かく仕上げられていない人形を乗せて、ぜんまいを巻き、走らせると、その途中で、人形が飛び出す、といったようなプラモデルが好きだった。それに、電池を使うものは、また電池代がかかるので、ゼンマイものばかりを買おうとしていた。
そうしているうちに、あまりプラモデルを買わなくなった。
タミヤ
・タミヤ
ラジコンカーなどの模型製品や、ミリタリーや航空機のプラモデルが有名です。
こちらも日本人なら皆知っていると思いますが
こうして、プラモデルの歴史をまとめてくれている記事を読むと、「タミヤ」のことは、こう紹介されていて、それは、確かにその通りだった。「タミヤ」は、戦車や戦闘機のプラモデルとともにあったようなのだけど、それよりも、他のプラモデルを購入するときも、おもちゃ屋の棚で探すときに、あの特徴的な赤と青で囲まれた星のマークが二つ並んでいるマークそのものの印象が強かったから、今でも覚えているのだと思う。
「タミヤ」のプラモデルをそれほど購入しているわけでもないのに、プラモデルメーカーとしては、個人的には「タミヤ」しか覚えていないのは、その記憶とともに、そのあとに、アートとしても触れていたせいかもしれない。
成相 村上隆さんの最初期の作品「サインボード TAMIYA」です。これ、何の看板かおわかりですよね。
三宅 プラモデルの「TAMIYA」ですね。左側に赤に白い星、右側に青に白い星が付いている。
成相 はい。TAMIYAといえば有名なプラモデルメーカーですが、TAMIYAの看板の一種のパロディーのような作品です。美的に造形を味わうというより、込められた意味合いを楽しむタイプの作品です。
三宅 部分的に、黒く塗りつぶされていますね。
成相 黒く塗りつぶされている部分は、焼きごてのようなもので何回もスタンプしているんです。よく見ると(スタンプは)兵士の形をしています。TAMIYAは、ミニチュアの戦車や兵隊のプラモデルも作っていて、それを村上さんは作品の意味として取り込もうとした。敗戦国である日本のプラモデルメーカーが、世界一のクオリティーを誇る戦争のおもちゃを作っていて、日本の子どもや国民が無邪気に楽しんでいる、というところに何か皮肉を感じた。それをこの作品にギュッと凝縮させているわけですね。
量産型
「タミヤ」や、プラモデルに、そんな重層的な意味もあり得ると知ったのは、プラモデルを作らなくなってから、随分と時間が経ってからだし、そのあとに、「ガンプラブーム」があったことも知っていたけれど、それは、自分からは遠い出来事だった。
ただ、「ガンプラ」によって、おそらくプラモデルの「寿命」が伸びたように思うけれど、今でもプラモデルがテーマになった物語があると、つい見てしまう。
このドラマシリーズ↓は、その前のシリーズから見ていた。このドラマのタイトル自体が、「ガンプラ」を基本にしているのはわかるが、まさか、セカンドシーズンがあると思っていなかった。
本作は、2022年7月期に乃木坂46・与田祐希が地上波連続ドラマ初主演を務めた「量産型リコ –プラモ女子の人生組み立て記-」の世界とは別の“もう1つの世界”を生きる小向璃子の成長を描いたホビー・ヒューマンドラマです。
これも、まさか、という表現を使っては失礼かもしれないけれど、シリーズものとして、設定は変えずに登場人物や場所を変化させると思っていたら、その「設定」自体を変えてくるとは思えなかった。
ただ、プラモデルは気がついたら、世代をいくつか超えるものになっていた。
だから、クルマの車体に「タミヤ」のステッカーを貼っていた人が、どの世代で、どんな意図で、そこに貼ったのかは、やっぱり推測も難しいままだった。
(他にも、いろいろと書いています↓。よろしかったら、読んでもらえたら、うれしいです)。
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