ヘビに関する思い出。
ヘビを見ることは、ほとんどなくなったから、もし、遭遇するだけで驚くと思う。
だけど、周囲が田んぼや山など緑に囲まれた場所に住んでいた小学生の頃は、通学しているときに、まだ舗装されていない道路を横切るのも日常だったから、あ、へびだ、と思って、近くに寄ったりしていた。
そう考えると、なんというか、今はぬるくなったような気がする。
マムシ
ただ、当たり前だけど、ヘビには種類があって、アオダイショウという長いヘビならば安全だけど、マムシだったら毒を持っているから、やっぱり怖い存在だった。
マムシは、長さが1メートルくらい。それほど長くないけれど、胴体はやや太めで、何しろ頭の部分がなんとなく角張っていて、目が怖い。そんな特徴があると言われていた。
さらに、教室での話題にも出ていた。
道が細く、周りが林だったりする場合、縦に一列に並び、歩くしかない。そんな時に、もしそこにマムシがいると、飛びかかってきて、かまれることがある。それも、だいたいは、一人目で反応して二人目にかみつくことが多い。
そんなことを真面目な顔をして、授業の合間に教師が語ったりしていたし、住民には、マムシを捕まえるのがうまい、と噂されるような人物までいた。
そして、縦に列を作って歩く時には、2番目の押し付け合いになったりした。ちょっとだけ本気で、怖がっていたのだと思う。
ヘビの変形
橋を渡るときに、ヘビが川を泳いでいることもあった。
その姿は地面を移動している時よりもスムーズで、波の立ち方まで、きれいに見えた。
4階建ての社宅の階段の踊り場に、とぐろを巻いたヘビが静かにいて、それがかなり長く、思った以上に大きいと、日常的に見ていたとしても、やっぱり驚いたりした。
いつものように通学途中で、ヘビが土の道路の上を横切っていく姿を見る。
それは日常的だったから、ぼんやりと眺めていたら、ヘビが止まった。
マムシではなかったのは明らかだったけれど、普段とちょっと違う気配があったので、少し距離をとって見守る。
いつもよりも、真っ直ぐに近く胴体を伸ばして、そのまま動かない。
しっぽに近い部分が少し広がった。というよりも、その部分が機械のように見えるくらい、急に異質な3角形が出てきたようだった。
そこから、何か柔らかそうなものが出てきた。
どうやら大便だった。
ヘビの肛門は、胴体の一部が広がるように出てきて、便が終わったら、また体内に収納されていくようだった。
合理的で、まるでマシンのように感じて、なんだか、凄いと思っていた。
それ以降、そんな姿を見た記憶はない。
ヘビの姿
田んぼと山に囲まれた中部地方から、首都圏に引っ越してからは、「生」のヘビの姿を見ることは、ほとんどなくなった。
玄関のそばに小さめのトグロを巻いていたり、思わぬ場所で目の前を控えめに横切って行ったり、抜け殻だけを残していたり、といった散発的な薄い印象だけになっている。
そのヘビの抜け殻は、タクシーの運転手の手に渡って、縁起がいいと有難がられたらしい、と聞いた。
そのあたりを移動しているヘビを、あの独特のうねる動きを、最後に見たのがいつだったのか。
もう覚えていないくらい前の事になってしまった。
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