3PB式速攻・大学受験日本史【近世文化史7. 宝暦・天明文化⑴-学問・思想史】
★2025年受験予定の大学受験生(日本史選択者)向けマーク式問題。入試本番まで100日チャレンジ!!
Q1. 蘭学:人名を選べ。
( 1 )=『タ-ヘル・アナトミア』の翻訳書『解体新書』の共著者。
( 2 )=『解体新書』の共著者であり、その翻訳時の苦労話を『蘭学事始』(ことはじめ)で著した。
(3)=オランダ語学(蘭学)の入門書『蘭学階梯』(かいてい)の著者。
a. 稲村三伯(さんぱく)
b. 大槻玄沢(おおつき・げんたく)
c. 杉田玄白(げんぱく)
d. 前野良沢(りょうたく)
Q2.国学:人名を選べ。
(1)=『創学校啓』(そうがくこうけい)を著し、将軍吉宗に国学の学校設立を建言した。
(2)=(1)の弟子で『万葉考』などの著者。
(3)=(2)の弟子で『古事記伝』を著した国学の大成者。
a. 賀茂真淵(かものまぶち)
b. 塙保己一(はなわ・ほきいち)
c. 荷田春満(かだのあずままろ)
d. 本居宣長(もとおりのりなが)
Q3. 尊王論:人名を選べ。
(1)=歴史書『日本外史(がいし)』を著し、勤皇(きんのう)思想に影響を与える。
(2)=垂加神道を学び、復古主義の公家達に尊王思想を説いたため処分された(宝暦事件)。
(3)=『柳子新論』(りゅうししんろん)を著し、尊王斥覇(そんのうせきは)を説き幕政批判。明和(めいわ)事件で死罪となる。
a. 竹内式部(たけのうち・しきぶ)
b. 藤田東湖(とうこ)
c. 頼山陽(らい・さんよう)
d. 山県大弐(やまがた・だいに)
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【解説】
★宝暦・天明文化は、18世紀後半の文化。幕藩体制の動揺を反映し、特に、思想・学問の分野で旧体制を見直す動きが特徴的。
1.蘭学(洋学=ヨーロッパ学の中でもオランダ語を通じて研究する学問)
(1)オランダ語の解剖図録『ターヘル・アナトミア』の翻訳書『解体新書』を著したのは杉田玄白・前野良沢・桂川甫周(かつらがわ・ほしゅう)らだが、その時の苦心談(苦労話)を『蘭学事始』にまとめたのは杉田玄白(←前野良沢ではない)。
⑵大槻玄沢はオランダ入門書・オランダ語基礎文法書である『蘭学階梯』を著した。その弟子の稲村三伯は初の蘭日辞書『ハルマ和解(わげ)』を著した。
2.国学:
⑴ ①荷田春満→②賀茂真淵→③本居宣長→④平田篤胤(あつたね)の4人を「国学の四大人(しうし)」(=国学の四大家、の意味)と呼ぶ。
⑵ 平田篤胤は化政文化期の国学者。国粋主義的な復古神道を提唱し、幕末の尊王志士たちに多大な影響を与える。
⑶ 幕府の援助で国学の学校である和学講談所を設立し、古典を収集・編集して『群書類従(ぐんしょるいじゅう)』を著した盲目の国学者、塙 保己一(ほきいち)も頻出。
3.尊王論
⑴ 尊王論=天皇家を尊ぶ考え方。幕末には攘夷論と結びつき、尊王攘夷論に発展する。
⑵ 尊王斥覇(そんのうせきは)論=天皇を尊び、覇者を排斥する考え方。のちに討幕論に発展する。
⑶ 藤田東湖=水戸藩主・徳川斉昭(なりあき)の家臣で、『弘道館記述義』を著し、尊王攘夷論を説く。
【解答】
Q1 =1. d 2. c 3.b
Q2 =1. c 2.a 3.d
Q3 =1. c 2.a 3.d