3PB式速攻・大学受験日本史【近世文化史6. 元禄文化⑷-文芸史その他】
★2025年受験予定の大学受験生(日本史選択者)向けマーク式問題。入試本番まで100日チャレンジ‼️
Q1. 歌舞伎:人名を選べ。
( 1 )=荒事(あらごと)で名声を得た江戸の歌舞伎役者。
( 2 )=和事(わごと)で名声を得た上方の歌舞伎役者。
( 3 )=女形(おやま)で名声を得た上方の歌舞伎役者。
a. 坂田藤十郎(とうじゅうろう)
b. 芳沢(よしざわ)あやめ
c.市川団十郎(だんじゅうろう)
Q2.洋学の先駆者:人名を選べ。
(1)=イタリア人宣教師シドッチの取り調べ記録である『西洋紀聞(きぶん)』の著者。
(2)=長崎で見聞した海外事情をまとめた地理書『華夷通商考(かいつうしょうこう)』の著者。
a. 西川如見(じょけん)
b. 野呂元丈(げんじょう)
c. 新井白石
Q3. 国学の先駆者:人名を選べ。
(1)=『源氏物語湖月抄』等の古典注釈書の著者。
(2)=『万葉集』の注釈書『万葉代匠記(だいしょうき)』の著者。
a. 契沖(けいちゅう)
b. 戸田茂睡(もすい)
c. 北村季吟(きぎん)
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【解説】
1. 元禄文化=1700年前後(17C末~18C初頭)の上方(京都・大坂)中心の文化。上方の商人や武士が文化の担い手。
2.歌舞伎
⑴ 荒事=勇猛な立ち回りなど荒々しく豪快な演技。
江戸の(初代)市川団十郎が創始。
⑵ 和事=(江戸の荒事と対照的に)色男役の優美な演技。 上方の(初代)坂田藤十郎によって完成。
⑶ 女形=歌舞伎に登場する女性の役。女歌舞伎が禁止され女性が舞台に立てなくなったため、男性俳優が
女性の役も演じるようになったことによる。
上方の(初代)芳沢あやめが大成。
3.洋学の先駆者
洋学(ヨーロッパに関する学問)は、田沼意次時代(宝暦・天明文化期)から大御所時代(化政文化期)に大きく発展しますが、その先駆は元禄文化期に現れます。
⑴新井白石=朱子学者であるが、洋学の先駆者でもある。
(a) 『西洋紀聞』=屋久島に上陸したイタリア人宣教師シドッチを尋問した際に得た情報に基づく西洋研究書。
(b)『采覧異言(さいらんいげん)』=シドッチの尋問で得た地理知識を中国の地理書と照合して著した世界地理書。
(2)西川如見=長崎の天文・地理学者。8代将軍吉宗によって江戸に招かれ、洋学を研究する。
4.国学の先駆者
国学(日本の古典を研究し日本古来の道を説く学問)も江戸中期以降に発展しますが、古典の実証的研究は元禄文化期に始まります。
(1)契沖=僧侶。『万葉集』『古今集』などの古典・古歌の注釈研究者。
(2)戸田茂睡=『万葉集』などを研究し中世以降の歌学を批判。『梨本集(なしのもとしゅう)』を著す。
(3)北村季吟=幕府の歌学方に登用され、源氏物語の注釈書『源氏物語湖月抄(こげつしょう)』を著す。
★元禄文化としては、自然科学などもありますが、自然科学史は元禄文化期以降の文化史とあわせてまとめます。次回は、宝暦・天明文化です。
【解答】
Q1 =1. c 2. a 3.b
Q2 =1. c 2.a
Q3 =1. c 2.a