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事業分析で迷わないために:仮説と目的を持つ重要性

事業分析を任されたとき、数字ばかりに目が行ってしまい、思考が迷走してしまった経験はないだろうか?
「利益率が低い」「売上が予算未達」といった表面的な結果にとらわれ、何が問題なのか、どう解決すべきなのかが見えなくなってしまうことはよくある。

しかし、事業分析で本当に重要なのは、「仮説」と「目的」を持つことだと思っている。(教科書的ではありますが)
この記事では、実務で実践しやすい事業分析の進め方について解説する。

数字に囚われる分析の落とし穴

初めて事業分析に取り組む方などは、「数字の異常」を見つけることが事業分析だと考えがちになってしまう。
たとえば、売上が予算を下回っていることや、利益率が他事業に比べて低いことを見つけたとしても、それだけでは分析とは言えない。

少なくとも、それを分析結果として現場・事業責任者に伝えたとしても、「そんなのわかってるよ!」と却って関係が悪化してしまう可能性すらある。

売上が予算未達であることに気づいたとしても、その背景にある原因を特定して、具体的なアクションを導き出さないと、周囲は動けないのである。

数字を眺めて「何かが違う」と感じるだけで終わらせるのではなく、「なぜそうなったのか」「何を解決すべきなのか」を明確にすることが求められる。

仮説と目的を持つ重要性

事業分析で最も大切なのは、「何を知りたいのか」を明確にし、それに基づいて仮説を立てることである。以下は、仮説と目的の関係を考える上でのポイントである。

1. 仮説を立てる

仮説とは、「何が原因で現在の状況が生じているのか」という仮定である。たとえば、売上未達という状況に対して以下のような仮説を立てることができる。
• 顧客単価が下がっているのではないか?
• 顧客数が減少しているのではないか?
• 業界全体にトラブルが発生し、市場規模が縮小しているのではないか?

2. 仮説を検証する

仮説を立てたら、それを検証するためのデータや情報を集める。顧客単価が下がっているのか、顧客数が減少しているのかを明らかにすることで、売上未達の背景を具体的に把握できる。

3. 目的を明確にする

事業分析の目的は、ただ問題を発見することではなく、「解決可能な課題を特定すること」である。予算未達という現象があったとしても、それを分解し、「何を変えれば達成可能なのか」を見つけることが重要である。

現実とのギャップをどう埋めるか

実務では、教科書的な分析プロセスがそのまま適用できるケースは少ない。特に、予算や計画がトップダウンで降りてきた場合、その中身が現実的でないことも多々ある。

1. 中身の計画を準備する

トップダウンの目標が降りてきた場合でも、それを達成するための具体的な計画を事前に作成しておくことが望ましい。例えば、以下のように分解して考える:
• 顧客数をどれだけ増やす必要があるのか?
• 顧客単価をどれくらい引き上げる必要があるのか?

2. 後追いでも分析を行う

事前の準備が不十分であれば、後追いで計画の妥当性を分析する必要がある。現状の数値と計画との差を整理し、そのギャップを埋めるための具体的なアクションを考える。

実務担当者としては、上から無理やり押し付けられただけで、もうやる気がなくなっているかもしれないが、後追いでも中身の組み立て、検証は行った方がよい。その方が事業・会社が良くなるはずだからだ。

まとめ

事業分析は、数字に振り回されるだけでは本来の目的を達成できない。仮説を立て、それを検証するプロセスを重視することで、具体的な課題を特定し、解決に向けたアクションを導き出すことが可能になる。

初めて取り組む人にとっては、当たり前かもしれないが、まず「仮説を持つ」習慣をつけることが、事業分析を進める上での第一歩となるだろう。

この記事が、事業分析に取り組む際の一助になればうれしいです。

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