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2020年7月の記事一覧
#17 First Perfume Bottle
Eveの家はナチュラルテイストを通り越して
庭と一体になっているような
どこからが庭でどこからがリビングなのか
わからないようだった。
ただ、雑然としている様子ではなく
気品あふれるイングリッシュガーデンで
お茶会をしているような
可愛らしさを感じるタイプの庭だった。
好きなところへ座ってね。
と言ってEveはキッチンへ行ったので
私は部屋の中を見回しながら
白い大きな長テーブルに着いた。
#16 魔女の奥様Eve(イヴ)
ここがEveのお家よ。
あ、ねぇ。あれ、見てて。
Oliviaの視線の先に目をやると
垣根の隙間から
1人の婦人が3人の小さい子供たちと
楽しそうに話しているのが見えた。
婦人は一輪の薔薇のようなものを
指揮みたいに振りながら
1,2,3…と言うと、
なんと、すぐ近くの薔薇が次々と咲いた。
子供たちは喜びの声をあげ、
婦人は満足そうに笑っていた。
余談だが、実は、
ギャラリーの名前の「3
#15 街の建物の扉の先は…
Oliviaは私を見つけて
手を振りながら駆けつけてくれた。
やっぱり!戻ってこられたのね!
よかったわ!!
あのあと、Rajeepと
きっとあなたならまた来れるだろうって
話してたの。
私なら戻れる?
戻ってこれない人もいるの…?
えぇ。
始めの一度きりで、ずっと会えない人も
少なくないわ。
とてつもない不安を覚え、
私は今度こそ、と慌てて聞いた。
ここにはどうやって来るの?
どうなっ
#14 あちらの世界に帰った日。
どれくらいの日が経っただろう。
日常生活を送りながらも
あちらの世界を思い出していた。
一体どうやったら
またあちらの世界に戻れるのか。
あのアンティークな扉が現れたときの状況を
自分なりに再現してみたりもした。
街を歩いている時も
おしゃれなカフェやお店の
アンティークっぽい扉を見ると
自然と目が行っていた。
不思議なのは、見てすぐに
この扉は違う。
と感じることだった。
アンティー
#13 夢が覚めた…?
勘の良い方は、もうお気づきだろう。
包み込むような光が引くと
見えてきたのは自分の部屋。
クローゼットに
背を向けるようにして立っていた。
そう、私はあちらの世界へ行く前の
自分の部屋に戻ってしまったのだ。
え!?
と一歩踏み出した時、
自分の部屋に土足で居ることに気付き
慌てて靴を脱いだ。
こんな混乱する状況なのに
土足がこんなに気になるなんて
なんだか可笑しいものだが。
玄関に靴を
#12 光に包まれて
すごい綺麗な翼の飾り、買ったんだね!
店主からあの幻想的な
時の鳥の七彩の翼を受け取った時、
Rajeepが後ろから声をかけてきた。
Rajeepはいつの間にか
見えない鳥を見るのをやめていた。
うん、買っちゃった!
Rajeepはさっき見てた鳥、
飼ったりしないの?
う~ん
少しでも見えたら飼おうかなと思ったけど
やっぱり無理だった…
なるほど、と思った。
だからRajeepは難しい顔