今日の喫茶店営業60・グルメサイトの新人営業女の子

今日は特別ランチも完売。人がやたら多く、どこのお店もランチタイムは忙しかったようだ。喫茶店へ休憩に来る飲食店スタッフも疲れた様子だった。

うちの喫茶店も忙しかったけど夕方ぽっかりとお客さんが途絶えた時間があった。

その時間を狙ってきたのかわからないけど、前にも一度きたことがあるグルメサイトの営業の女の子が来た。

あー、これから少し休もうと思ったんだけど…また断っても食い下がられて、この営業の相手をしなくてはならないのか…と、お腹も空いていたので憂鬱になる。

私「なんでしょうか?」

営業女の子「やる、やらないは別にいいんですが、私は新人なのでいろんなお店の人の話を聞かせて欲しいんです。アンケートで5分で終わりますので。」

と言う。

やだよ。

これから休憩するんだけど…

と、とてもとても言いたい。でも新人の女の子にそんなこと言ったらイジメかと思われるよね。冷たい店主とか書かれんのかな?私は一仕事終えて、すごくお腹空いてるけど…

しょうがないので

私「5分で終わるならいいですよ。」

営業女の子「ありがとうございます。あっ、芸能人きてるんですね!すごーい。いつ来たんですか?」

私「2年前です」

営業女の子「最近じゃないですか!」

私「2年前だよ?」

と、つい。

営業女の子「あっ懐かしい!この漫画私も読みました〜、揃ってるのすごいですね〜」

私「そう…かな…」

で、アンケートはいつからはじまんの?

営業女の子「あそこの飾ってあるやつ初めて見ました〜!すごーい!」

私「そう…。」

アンケートはまだ?本当に申し訳ないけどあなたの話はつまらないよ。乗ってあげたくても乗ってあげられない。

ただお店を褒めているだけで中身がない。店主である私が食いつくエピソードがないのだ。


私も美容の仕事をしていた時は、施術中にお話しすることが仕事の一部でもあったため、お客さんとのトークにはとても注意する。


トークの勉強もいっぱいしてた。話題も準備してた。距離感を伺いながら、この人はどんなことに食いつくのか、お客さんそれぞれにいつもアンテナを張っていて用意をしていた。


私はよっぽど営業女の子に「そんな会話じゃ仕事取れないよ。話の持って行きかたが下手。」と教えてあげようかと思った。でも関係ない人に言われても「余計なお世話」となりそうなのでやめた。


若い女の子が、かわいそうだな…と思ったけど懐かれても困るので心を鬼にした。


やっとアンケートが始まる。


営業女の子「やりたいことはなんですか?」

はぁ?なんだそのアンケート…

私「やりたいこと?どういうこと?このお店でってこと?」

営業女の子「はい。このお店でやりたいことってなんですか?」

私「とくに無いですね。毎日精一杯ですので…」

営業女の子「毎日を一生懸命やるということですね。では、夢はなんですか?」

私「夢?もうお店やってるし夢はないです。お店を潰さないように…ってだけですね。」

営業女の子「このお店をやることが夢だったんですね!お店のお客さんの常連さんと新規の割合は?」

夢、ないって言ってるじゃん。毎日必死だから夢どころじゃないよ。

正直に「夢は、喫茶店をやめたら海の近くに住んで犬を飼うこと」って言えば納得してくれたのだろうか?

私「常連さん9割、新規1割くらいです。」

営業女の子「すごーい!皆さんに愛されているんですね!」

私「……」

営業女の子「定休日とか営業時間とかはどんな感じですか?」

もう約束の5分は過ぎている。私はお腹が空いてる。

なんでこんな話に付き合わなければいけない?

そこにきて1番イラっとくる定休日と営業時間の質問が来たのだ。


私「私は病院行く日もあるし、講習があったり用事があるのね。そういう日に休みをとりたいから定休日とか決めてないの。不定休、不定時にしてるの。うちの喫茶店は目立つところにあるわけじゃないし、近くにスタバ、ドトール、マック、他にもいっぱいお茶を飲めるところがあるから、うちがお休みでも代わりのお店があるのよね。グルメサイトなんかに載せたら、『行ったけどやってなかった』とかなるじゃない。自分のペースでやりたいから、そっとしておいてほしいのよ。だから電話番号も公表してないしね。」

と言ってしまった。

私には病気持ちの親がいる。病院へ連れて行く日もある。講習もある。冠婚葬祭もある。

決まった定休にそれらが合わせてくれるはずもない。

だから用事が出来た時に休みたいのだ。

常連が9割。目立った広告活動はしていないので新規は前を通って気になって喫茶店に入ってきた、または常連さんの紹介で来店したパターンがほとんどである。

営業女の子「その常連さんたちにはどうやってお休みの日を教えていらっしゃるんですか?」

グルメサイトに載せればお休みも告知できるといいたいのが見え見えである。

私「うちに来てくれている常連さんはほとんど毎日来てるのね、最低でも1週間に一回は来店する。だから来店した時にどの日に休むということを言えば皆さんに伝わりますよ。事情も話してるから皆さんわかってくれるしね。」

営業女の子「すごいですね。愛されているんですね。では常連さんだけでよくて新規のお客さんは要らないって感じですか?」

おっ?女の子もちょっとイラついてきてるのかな?質問にトゲが出てきた。

私「新規のお客さんが要らないなんてことはないよ。自分のペースでお店をやりたいだけ。喫茶店を有名にしたいとか無いの。そっとしておいてほしいのよ。」

営業女の子「わかりました。ありがとうございました。今度はお客さんで来ます。」

と言った。

私「そうだね、ぜひお客さんで来てね。あなたの仕事に協力できないのは申し訳ないと思ってるよ。大変だろうけど頑張ってね。」

と言った。


でもさ、うちの喫茶店のこと知りたかったらまず注文しろよって感じ。何も飲んだことも食べたこともない店のこと書けるわけ?そんなヤツにうちのことを書いて欲しくないよ、と思った1日でした。






新体制、早く軌道に乗せたいと思っているので、よろしければサポートお願いします!(*^_^*) がんばって書いていきたいと思います。