オードリー7の食べ塾12:無駄なく売れ筋メニューに集約するカンタンな方法をご紹介!~食材数・調理手間・原価率を下げて利益を増やそう!
飲食店は習慣的に、ムダ・ムリ・メイッパイ・ロス出て当たり前を
毎月、毎日少なからず繰り返しながら、売上作りを行ってきています。
令和の新しい時代の「メニュー作りに関するヒント」をお届けします。
*以下の記述は、
●オーダー数の低いドリンクメニュー
●料理に付随するライス・サラダ・スープなどの必須のサイドメニュー
のうち外れたものもある
という前提で、
「料理メニューのかんたんな次世代型の新構成方法」を説明したものです。
■基本のABCメニュー分析とは?のご説明
飲食店は常にメニュー変更をして一定のメニューとしての魅力を
維持して集客できています。
この脱皮を繰り返すような作業工程で一番役に立つのが、
{ABCメニュー分析データ」です。(*ポスレジ機能の一つ)
1,Aランクメニュー
月商100%の金額のうち「75%」を稼ぎ出すメニュー群です。
お店によって6~8種類くらいのお店もあれば、15種類くらいのお店も
あります。
2,Bランクメニュー
同じく月商の「20%」を占める「第2メニュー群」のメニューです。
季節や月により売れる個数が変動するメニュー、特定の客層にだけ
人気のメニューなどが含まれます。
3,Cランクメニュー
Aランクメニュー75%、Bランクメニュー20%の後に続く残り「5%」を占める、ほとんど売上貢献度のない水増しメニューや
売れない不人気メニュー群です。
たまに当店の代表的オリジナルメニューとしてシンボリックな特待条件で
削除メニューにならずに残るメニューも含まれます。
その多くは次期削除対象メニューです。
*「1日=0.5オーダー以下」というメニューが多く含まれます。
特にドリンクメニューの多いお店には数十のメニューがここに含まれます
*本来は「1日=1オーダー以上」が継続メニューのボーダーラインと
言えると思います。食材の共通性が高くないとロス発生につながります。
■具体的なメニュー作りの方法1:
「Aランクメニュー+Bランクメニュー上位10品目」
をリストアップする!
●Aランクメニューをまず確保する
売上高の75%を占める「人気メニュー」であり「集客の目玉」です。
このメニュー群について、
①レシピ作成
②レシピに従って食材原価計算をする
Aランクメニューはいいかえると売れ筋の人気メニュー群です。
③食材原価率をチェックする。
そして追加値上げ予測分も食材により加味する。
次期メニュー変更時期までの期間の「食材値上げ予測」を基に、
現在の食材原価率に「含み0(ゼロ)~含み5%」までを考慮
して、
新らたに価格設定を行います。
<重要な観点>
1, この時に「新価格目線」で「現状の商品を眺めて」、
違和感があれば、
なくなるように原価予算の許容限度内で食材の変更を行います。
2, 食材原価だけの問題では、解決できない場合は、
「食器」や「新たな食べさせ方」まで踏み込んで付加価値を引き上げて、
価格との整合性を出せるようにしてゆきます。
この時点で、
料理・人気ドリンク・人気単品料理までを含む
↓
売上高の80%以上は確保された基本形ができます
↓
このメニューの基本形を全体のメニュー数の
「60%」と設定します!
具体的な数値で説明すると、
★Aランクメニューから16アイテム、Bランク上位から10アイテムで
合計26アイテムです。
よってコアになる基本の料理メニュー構成の数は、
16アイテム+10アイテム=26アイテム
そして全体のメニュー数は、
26アイテム÷60%(コアメニューのシェア率)=43アイテム
となります。
■具体的なメニュー作りの方法2:
「季節や月の新メニュー」を作る
このメニュー群のシェアを全体のメニュー数の
「30%」を占める数にします
メニュー数の全体を大きく絞り込みますので、この30%の比率は
さほど多くのメニューを作りましょうにはなりません。
上記の
43アイテム×30%(季節メニューシェア率)=12.9=13アイテム
<季節メニュー効果>
●季節感のある食材を用いた期間限定メニュー
●メニュー全体が縮小しても、「強い個性的メニュー」が
登場することにより、品薄感を緩和できます。
●「新メニュー」効果!
飲食店に来店されたり、デリバリーをご注文される方は、
定番商品=売れ筋商品の評価をよく知っています。
しかし、365日同じメニューでは飽きの出た人から「離反客」に変わり、
売上高の減少が起こってきます。
売上を伸ばすためには、
「定番メニュー+新メニュー」が必ず必要です。
<新メニューのメニュー種類分類>
*いずれかのメニュースタイルを選択する
●半期ごとに変えるかんたん季節半期型メニュー(6か月間)
◎春夏メニュー 4月~9月 (半期)
◎秋冬メニュー 10 月~3月 (半期)
*あまり多くするとロスが多い。
日々でオーダー数限定して売り切り完売商品化する。
●季間メニュー(3か月間)
春夏秋冬の3か月ごとに変えるメニュー
ただし、飲食業的には、半月~1月告知期間を設けて早めに出す
ことがコツです。
●隔月(かくつき)メニュー(2か月間)
こだわりの料理店とかにあるメニューの変更ピッチ
月替わりメニューの「2か月版」とも理解できます。
●月替わりメニュー(1月間)
毎月変わります。よくあるのは月替わりコースとか。
熱心さとネタ探しの持続が要です。
価格的には通常より20%~50%高めでも売れます。
1日の限定数(先着10名様とか)がロスが出にくい。
●半月替わりメニュー(半月間)
お店の都合で実施しているところもあります。
●週替わりメニュー(1週間)
100%総替えは実用的ではありません。
上位5アイテムくらいが変わっていれば十分です。
ファーストオーダーはここから出ることが多いお店もあります。
●本日のおすすめ
これも半分以上は定番があった方が逆にお客様も便利です。
お店ごとに同じお客様の来店頻度でメニュー変更ピッチを
組まれるとよいと思います。
★このメニュー群から、次期Aランクメニューの候補が生まれます。
売れる売れないにかかわらず、決めた期間は期間満了まで販売して、
「味わい・ボリューム感・見た目・食器の良し悪し・価格設定」を
見直しして「自店の商品開発力」を高めるようにします!
●食材ストックする種類が30%~40%減すると思います!
代わりに、同じ食材のストック量が増えます。
●食材管理エネルギーを減らすことができます。
よって、食材の管理が行き届き、廃棄ロスがもっと少なくできます。
●鮮度の良い状態で食材の回転が可能になります。
■具体的なメニュー作り3:
個性いっぱいの当店オリジナルメニューを
全体メニュー数の10%の数だけ作る!
全体43アイテム×10%4.3アイテム=4~5アイテム
<オリジナルメニューの開発ヒント、もってゆき方>
●今まで作ったことのない味で提供する
●今まで使ったことのない食材を使ってみる
●新規に増えてきた客層向けの定着化促進メニューで作る
●単純に「ジャンボ」メニュー(*客層が若い場合)
●単純だけど、こんな食べ方って面白いという食べさせ方を
実行できるメニュー
こんな形で、メニューの集約をしながら、売上を落とさず
食材の集約と、調理のスピードアップと効率化、
ホールスタッフの作業効率化を図るきっかけになると幸いです。
なお、
上記の60%+30%+10%は、わたしのメニュー作りの
経験に基づいた個人的提案で表現しています。
十分参考にはなると思います。
(了)
飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします