食べ塾:開業時に役立つ「水道光熱費の知って得する知識」公開します!

  現在飲食店を経営されている方も、これから飲食店を開業する予定の方にも参考になればと思い投稿します。

多くのお店の経営では、
●家賃
●人件費
●食材購入費
を支払う資金があれば、飲食店の経営はできると思われていると思います。

ところが、
「水道光熱費」(電気・水道・ガス)の合計額は、家賃と「ほぼ同額」
支払い項目なのです。
家賃15万円のお店で、電気代8万円、ガス代4万円、水道代3万円計15万円という経費スタイルは、ほぼどの地域でも存在します。

  アメリカでは、月商の3%~4%、日本では6.5%~8%
今までの関与先での、売上に対する水道光熱費の比率です。

以下に電気・ガス・水道について効果的な使い方のヒントも含めて
ご説明します。

■1、電気

  水道光熱費のうち最大の経費は、約50%を占める電気料金です。
飲食店で使う電力は2種類あります。

①一般家庭用と同じ100v電力
  店内照明用、卓上機器類、厨房設備機器の半数以上の機器など

②三相200v(動力)
  空調機器(エアコン類)、大型冷蔵機器、冷凍機器、製氷機機
  食器洗浄機(大型)など

*私は詳しくはありませんが、通常店舗には2種類の電力が供給される
 ようになっています。

<知っておいたら便利な知識>

1年間で一番電力を使う月の数値(ほぼ8月)が年間の基本料金の
 基準値
になっています。→真夏の冷房用電力量!

最大で50kwを超える店舗は、キュービクル(高圧変電設備)を設置
 することが必要です。(中古でも150万円~200万円します)

●新店舗や店舗のリニューアルの場合は、以下の対策を行うと
 省エネ店舗店舗に代わり、ランニングコストの低減につながります。

 ・10年以上使用した空調機器は新規のものに入れ替える
  (*消費電力が1/3~1/4になります)

 ・照明はすべてLED照明に変える
  (*白熱球で100Wが、蛍光灯球で12W?、LED球で2W)
   おまけに、郊外地などの夏の虫は、LEDには反応しないので
   店頭や店内に集まらなくなります。(*車のライトには反応)

 ・現状飲食店の方が実行しているのが、
  1か月に1回もしくは2回のペースで、
  「冷蔵庫や冷凍庫、空調のエアコンのフィルターの清掃」を実施
   されています。

■2、ガス

  今まででガス代の高い業種を上げると以下のようになります。
あるラーメン店では、家賃15万円、ガス代18万円でした。

<ガス代が高い業種>

 ・ラーメン店   ~スープ焚き、麺ゆで
 ・うどんそば店  ~麺ゆで、出汁づくり
 ・大型天ぷら店、とんかつ店、から揚げ店
          ~フライヤーを営業中通しで使う業態

<知っておいたら便利な知識>

都市ガス 
  月間の消費量がいくらであっても料金は変わりません
  (*都市ガスとプロパンガスはバーナーの形状が違うので、
    ガス器具と使うガスは一致させないといけません)
    ・・・・ガス取扱業者さんが手配します。  

プロパンガス
  当初取り決めた1㎥(1リューベ)価格で納品しますので、
  多く消費するお店と少ないお店では、料金は異なります。

  一般的には、条件で安くなるので、都市ガスよりは安くなります。
  また店舗数があれば、一括契約でいっそう安くなります。


  (*但し、原油の相場と連動していますので、原油の高低で
    料金の変動があると思ってください)


■3、水道代

  水道代は2か月に一回の支払いですが、飲食店の損益計算リストを
作る際は、1か月当たりん平均値を電気代、ガス代に加えて、
毎月一定額の「水道光熱費」とした方が管理しやすいと思います。

  水道代には、上水道代・下水道代の2つがあります。
料金体系としては、上水で使う㎥(1トン)のほぼ全量近くが、
下水に流れるという形になっています。

水道代÷2=1か月分の水道代

1か月分の水道代÷2=ほぼ1か月分の上水の料金  です。

<知って置いたら便利な知識>

●飲食店で一番水を使うのは、トイレ(特に女性用)と食器洗浄機です。
 トイレに乙姫を設置したり、省水型のトイレにしたりすることが
 経費節減になります。
 水洗のレバーを一回回すごとに13Lの水道水が流れます。

●トイレや散水用などに水を多く使う戸建ての郊外店などは、
 ボーリングをして、自家用水を利用した方が良い場合もあります。
 条件が良ければ、20m~50mで水の層に行き当たります。
 (*1mの切削で3万円と聞いたことがあります)

●自家用水の場合で、鉄分の多い水はトイレの便器が茶色になり
 使用しない方が良いと思います。



水道光熱費は、およそ店舗家賃と同額くらいかかる大きな経費です
正しく節約して「利益」を守りましょう!

売上が低い店ほど
赤字のお店ほど
水道光熱費管理は、意外なほど「ズサン」なのです!




以上電気ガス、水道の雑学講座でした。

(了)

 

飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします