食べ塾: 「強み」を強化して「弱み」をカバーしよう! お店の目標を作って売上減でも利益を増やそう!
■自店の強みを見つけて「業績アップ」のバネに
しましょう!
<自店の強みを探してみませんか?>
●立地が良い
●店舗の視認性が良い(郊外立地店・戸建店舗)
●営業年数が長く、幅広い顧客層を持っている
●名物料理がある
●食材原価率が低くて基本的に利益体質である
●経営者が30代~50代前半と若く改善改革に取り組みやすい
●インターネットを駆使してSNSやECサイトに精通ししている
(経営者、自店スタッフ)
●特定の食材が他よりも安く大量に手に入る
●店舗がまだ十分に新しい状態にある
●駐車場が広い
●競合が少ない飲食業種
●少ない人数で経営できる
●家族経営で融通が利く
このようなことが一つでもあれば、周囲のお店と今日する中でも
売上をつくり売上アップを図る武器になると思います。
→ 強みを生かした経営への活かし方、強みを生かしたメニュー作り
を実行する!
<弱みのあるところをどうカバーしますか?>
●立地が悪い ~SNSを活用して店舗告知、メニュー告知をする
(デリバリーの活用・テイクアウト商品開発・特化型飲食への転換)
●店舗の視認性が悪い ~昼に強い業態なら大きな看板を設置する
夜に強い業態なら、電照看板の大きめを作ると効果が高い。
イルミネーション・LEDパネルの活用で目立たせる。
●営業年数が長く店舗が古い ~外装の色を塗り替える、店内の壁を
張り替える(床天井はそのまま)、照明も客層に合わせて変える。
(*ハード面が予算ゼロならメニューを大幅に変えてみる)
●名物料理がない ~ないなら、
お店のメイン食材を使った料理=店内・テイクアウト・デリバリーの
3手段で売れる商品開発をする。(手段ごとに価格は違ってもいい)
●このままの業態では将来性がない ~人気が先細りの業態でしたら、
業態変更を思い切って行う。
★(夜重点業態→昼重点業態へ)
★(昼夜営業→昼業態化・夜業態化)
★(飲食店=客席がある→テイクアウト店=客席がなく狭くても良い)
●食材原価率が高い
月間食材原価率が35%を超えるならばメニュー変更が必須です。
★すべてのメニューの食材原価率を調べる
★出ないメニュー、手間のかかりすぎるメニュー、高原価率メニュー
を削除する
★残ったメニューの隙間を新メニューで埋める
(10アイテム削除したら半分の5アイテムを新メニューで補充する)
●30歳未満の経営者の方は先進性に優れているが事業経験が乏しいので、
理論理屈中心に判断しがちになりセッカチな行動しがちになります
こういう方は、その業界に精通した経験の豊富な方を自分の相談相手に
しておくと大きな失敗はしないことになると思います。
●55歳以上の経営者の人は自分で思うほど若くもないし体力も落ちるので、
数値資料が苦手でエクセルが苦手、ネット使いが苦手です
おまけに、熟慮することが面倒くさくなり避ける経営になりがちです
自店のことを十分に知っていて貴重な意見を言ってくれる店内又は
店外にいる信頼のおける相談者の意見を聞いて参考にしましょう。
次期後継者候補などネットを駆使できる人材は不可欠になった
飲食業界です。是非若い人材確保を行いましょう!
もうこれからは、資金融資する銀行もどんどん変わります。
パソコンで数値資料を作成したり、文章を作成することができない
SNSも理解できないシーラカンス経営者には
「融資が出来なくなる」と思います。
「今どきの世界観」というニュアンスが理解していない人、
感知するアンテナを持っていない人
であれば、
事業の成功はおぼつかない経営者と判断されて
「融資は出ない、出しにくい」ということになってしまうと思います。
●特定の食材(肉類、魚類、野菜の特定種何でも、麺の加工品でもいい)が
安く、大量に手に入るならば、大きな飛躍のバネになります
●古い店舗であれば、
◎外壁 ~ペンキを塗る。新しく大きな看板で壁を隠す。
◎壁の張替 ~クロス張り、珪藻土塗り、タペストリーを下げる
店内看板や大型ポスターを張る 等実行する。
◎ホールスタッフのユニフォームを変える (内装費より安い)
◎水槽を置いて魚を泳がす ~癒しと食材イメージアップ
●駐車場の周囲(境界線)を生かす!
◎名物看板の設置(営業時間・店休日を明記)
◎のぼりの設置
◎キャンペーン看板の設置
◎夜間のイルミネーションの設置(アイキャッチ効果 大)
”売上は常に経営者の考えと実行内容次第で
大きく変わります!”
■目標設定を持つことでお店は強くなります!
1、売上目標
「自店の損益分岐点売上高×120%」が最低目標と思います。
店舗力(席数・駐車場台数・厨房の広さ)やスタッフ力を考慮して
設定しましょう。
2、食材原価率
食材原価率は30%が最終目標です。(高額食材は36%)
現状の年間平均食材原価率がどれくらいかを調べて、原価率の低減で
銀行返済金が生まれることを実感しましょう。
(*決算書や月々の試算表で計算できます)
*1年間に1%若しくは2%下げられたらお金の余剰金が生まれます。
年商3500万円×1%(下げたとき)=35万円 ←新たな利益の誕生
3、人件費比率目標&人件費総額目標のふたつ
現状の人件費が月商比率でどれくらいかをまず調べましょう。
*給与・賞与・法定福利費・募集費用などが含まれます。
個人経営の場合でも必要最低限度の経営者給与は織り込んで計算する。
人件費比率は、年間売上目標の25%~30%以内で目標設定する
比率とともに、「人件費総額」としての金額設定も必要です。
4、利益目標
これからは「売上アップ」が徐々に難しくなる時代です。
そうなると、飲食店の2大経費であるところの
食材費(食材比率)、人件費(人件費比率)を引き下げて、
利益率の向上を図りましょう。
実際の飲食店の営業利益は最低8%~最高20%くらいまで
あり、収益構造、経費構造で大きく差が出ます。
営業利益率15%を目標にされることも大切なことです。
5、名物商品づくりを目標にする
★店の名物料理を作る
★テイクアウトの看板料理を作る
★デリバリーでも有名な料理を作る
6、宣伝広告費の削減目標を持つ
もし年間販促費用が2%以上を占めていましたら、
削減を考えてください。
私は、基本的には宣伝広告費は基本がゼロと思います。
★お店があると忘れさせないための告知
★お店のリニューアルやメニューの大幅変更などの告知
★新部門のデビュー
などをする程度と思います。
通常はこまめにSNSや携帯ホームページ・食べログなどを
活用すべきと思います。
7、社員・パートアルバイト人件費の給与・時給アップ目標
社員の給与やPAの時給は、人件費総額としてのコントロールは
必ず必要ですが、
「下げるよりどうしたら上げてあげられるか?」
を考えるのが経営者の仕事と思います。
経営者としては総額の引き下げを行っても、個々の従業員さんには、
報酬の引き上げを行う工夫と努力をしましょう。
★心を込めた仕事は経営者に対する「感謝の心」がなければ発揮
できるものではありません。
★入店と退職を繰り返す従業員が多いお店は、年間100万円~300万円の
募集広告費を使っています。
私から見ると、その半分でも今の従業員に還元していたら違うのに、
職場の改善を図る工夫に使ったら違うのにと思います。
募集人件費も基本ゼロでいい経費なのです。
出所は、お店の純利益にあたるお金です。
改善改革は、やればやるほど、
金の成る木に飲食店を変えてゆきます。
3か月頑張れば、5年楽できます!
(了)
飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします