オードリー7の食べ塾14:複合施設飲食店の「極寒時代」乗り切り術!
*店舗の店頭写真はイメージ表示でお借りしましたので、
この投稿内容とは全く無関係の写真です。念のため。
■対処法1:オファーが来ても有頂天になるな!
当時複合施設新開発の担当者からこういうことを聞きました。
<開発担当者の手順>
①3年前から、電話帳などのリストからすべての店舗をピックアップ
②出店可能規模のお店に絞り込み
③出店してほしい飲食業態に絞り込み、詳しく法人個人の経営内容を調べる
④2年前~1年前、実店舗に覆面訪問、料理、接客度をチェックして評価する
⑤6か月前、出店希望のオファー優先順位をつけて個別訪アタック開始
⑥完成する飲食業態を配置したレストラン街の予測図、敷金合計、月商合計
などを試算する
⑦目標数値に近づける調整を行いながらまとめ上げる
⑧成功させれば関係者は出世する
オファーがあったからと言って有頂天では、完全に術中にはまるだけです。
2タイプあって、
「本物」のオファーと「誰でもいい」オファーがあります。
■対処法2:オファーを逆手に取る
1,本当のオファー(来てほしい)のなら誠意を見せて!と交渉する
オファーに対する交渉は、入るという意思表示をするまでは
こちら側にイニシアチブ(権利)がありますが、
契約金を支払った時点から相手にイニシアチブが移ります。
<交渉すべき点>
●敷金を半額、減額交渉をする
私は45坪で1000万円を500万円にするように交渉しました。
「オファーが本物なら下げてください」の一言で。
●売上比例家賃比率を交渉する(通常15%:施設により様々)
入居交渉の早い段階では、変更余地があるので交渉しやすい。
私は15%を10%に引き下げをお願いしました。
もちろんOKをいただきました。(*本当は1桁比率にしたかった)
*共益費などは個別の料金体系ではないので難しいと思います。
しかし面積が広い場合は交渉余地があると思います。
私が10年前に交渉した時は、1㎡=3000円でした。149㎡44.7万円です。
■対処法3:商品ごとに売れる上限価格を先に設定
して、税込売価×食材原価率20%で商品をつくる
そして必ず売れるようにすべての努力と工夫を!
複合施設に支払う経費が通常の街中店舗と同じ坪数で比較すると、
「1坪当たり2.5倍の売上がないと同じ家賃比率勘定」にはならない
ことなのです。
よって複合施設の飲食店で歩合家賃のお店の場合は、
少なくとも、
食材原価率20%は、原価率40%~45%のお店と受け止めて経営する
ようにしていただければよいかと思う訳です。
<複合施設はかかる経費を最初から提示しない→契約時まで教えない>
●歩合家賃(過去事例:15%~7%)・・・交渉で比率が決まる
●敷金・・・・中途契約解除の場合は全額返りません
●空調費・・・45坪のお店で毎月50万円前後かかりました
*全館セントラルヒーティングの設備償却・保全・運営費用
●共益費・・・1㎡当たりで課金されます
●従業員駐車場経費
●小型倉庫、備品庫 食材の保管や消耗品の保管庫
●ゴミ回収費
●夜間金庫管理費用
およそ売上高の25%前後が預けた売上金から天引きされて翌月に
振込されます!
(*街中のお店の限界家賃比率が10%ですので2.5倍です)
■対処法4:良い立地に最少坪数しか借りない!
<視点>
すべての基準が「広さ」なので、最少スペース出店で
最大売上&最大利益を実現する考えで取り組む。
1,店内調理はしない、しても最小限度のみ
→最小キッチンで売上が立つ仕組みになる
料理の80%は家賃の安い他所で作り持ち込みにして
盛付作業主体の店にする。揚物だけ店内調理する。
あとは、煮もの、汁物などの料理の暖め作業だけにする。
料理人は2名交代制。他は休日交代要員のみ。
*採算売上超えの数量を持ち込み売切りする。
廃棄ロス、調理人複数必要を回避する
2,4人席は作らず、1人席・2人席で全席作りこむ
複合施設は、短時間高回転が最も売上が上がる立地です。
一番飲食需要の高い時間は限られています。
メインを食べたら30分以内に退店してもらうようにします。
ですから、
コーヒーもデザートも通常より高く設定します。
でも、
アイドルタイムは反対に、
「ドリンク&デザート 30%OFFとか50%OFF」とかで、
店内帯流客の確保に努めます。
3,テイクアウトの弁当類をおく
店内坪数に関係なく売上が立つのが「テイクアウト売上」です。
看板商品がヒットしたら、次にその料理の「テイクアウト版」を
即座に開発しましょう!
対処法5:契約年限は出たくても出られないが、
賃借条件変更交渉はできる余地があると
考えてください!
<複合施設側のウイークポイント(弱点)>
●空き店舗を店内に産むことは「施設の恥」「イメージダウン」と
考えている。
もし赤字経営になったら、歩合家賃比率を交渉するチャンスと
考えてください。
出る考えがありますよ!といえば交渉が始まります。
(*売上は毎日オンラインでつながってますから交渉しやすい)
●毎年入居店舗の10%の店舗が入れ替わっている
施設側からの肩たたきで退去する店舗。
赤字がかさみ過ぎて店側から退去する店舗。
これも2つあります。
オードリー7の考え
街中や郊外の一般飲食店でもこういう環境で経営することになります。
複合施設が施設本来の「集客機能」を落とすごとに、
中に入るテナントさんはさらに高経費の支払いが難しくなります。
1,お店の「利益が目減りする」時代が始まる
●デリバリーの普及
デリバリー需要が増える分だけ来店者は減り、店売は低下します。
だから既存店はデリバリー売上強化をすべきなのです。
●FLコストのさらなる上昇
食材の高騰や人件費の高騰で利益がますます取れなくなります。
2,利益増大のために「あらたな仕組みの飲食店づくり」が必要です
それは、ひと・もの・かねをかけるのが当たり前 から、
どうしてもかけるしかないとこだけかけて、後はかけないで済む
ように飲食店の仕組みを180度変えてしまうことです。
このnote投稿や後月のYoutube投稿(初)などでご説明します。
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(了)
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