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飲食店未来学109:飲食店の繁盛指標は「QSCHA」に進化する

今年もお役に立つ内容を順次投稿します。どうぞよろしくお願いします。

飲食関係者なら一度は耳にしたことのある「QSC」ということば。1970年代のファミリーレストランの誕生と発展とともに、全国に広がった繁盛店の基本要素です。(ちょっとだけおさらい)

いまでは、QSCHQSCAが時代の擁護になっていますが、私は総合的には、繁盛店づくりに欠かせない要素は、「QSCHA」だと考えています。

初期よりも高度になったQSCの意味

Quality(クオリティー)=品質・・私は「商品力」と置き換えている
飲食店が提供する料理やドリンクの持つ価格も含めた総合的な魅力。

Service(サービス)=接客・・これは「接遇サービス力」に置きかえ
接客とはお客さまに対する最低限度のサービスです。一方、接遇とはできる限りのおもてなしを含めたサービスのこと。提供商品の価格転嫁(値上げ)の際にもこの付加価値となる接遇サービスのレベルが一つの指標となる。

Cleanliness(クレンリネス)=清潔さ・・同じく「店舗力」に置きかえ
店舗力とは店舗にいてお客さまが感じ取る「満足度の度合い」です。清潔さ、整理整頓、空気のきれいさなどです。後から出てくるHospitality(ホスピタリティー)やAtmosphere(アトモスフィア)にも重なるところがあります。人間が関与しないところの店舗の良さと言うべきでしょうか。

HとAの意味を追加する理由

今後の日本の飲食業は、食材の高騰をメインに、人件費や光熱費の高騰を価格転嫁するために値上げは不可避です。そしてそれを可能にするのは、提供する商品の商品力と、それを支える接遇サービス力と店舗力です。

しかし、さらなる値上げを可能にするためには、もっと高度な付加価値の提供が必要です。それがこの2つ(HとA)です。

Hospitality(ホスピタリティー)おもてなし、気配り、厚遇
高級料理店や高級旅館やホテルで体験するような「至れり尽くせり」の、接遇サービスよりもうワンランク上のおもてなしです。

人間ができる最上級の気遣いがここにあります。特に、サービスをする側が、お客さまの身になって、一歩先に、言われる前にアクションをすることです。これは接遇の並レベルではできません。しかし、地域ナンバーワンになろうとすれば、お店に最低一人や二人は欲しい存在です。

これらはAI機器では無理。高度に教育された人間しかできないことです。

Atmosphere(アトモスフィア)雰囲気、気分の良さ、良いムード
店舗内の快適さ、客席の快適さ、個室内での快適さ。居心地の良さが料理の満足度と合わさり、最高の境地へ導きます。

これは、店舗のデザインや材質などのしつらえからできる演出です。お金をかけたほうが一般客にはわかりやすい方法。坪当たり50万円の店舗より、200万円かけた店舗の方が「非日常空間」になり、それなりの高客単価が実現する。

このように、旧来のQSCに、HとAをさらにつけ加えたQSCHAが価格転嫁にも耐えうる飲食店の繁盛要素と考えています。この先も、毎年10%以上の値上げを行う必要があります。

お客さまに強いる価格でなく、お客さまが妥当と納得してもらえるお店にするためには、このQSCHAを標準以上のレベルで維持することが必要となります。

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著者プロフィール ~1989年コンサル創業~2024年現業卒業して
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(了)

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オードリー7|🥕飲食店研究家
飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします