飲食店の人件費をお金をかけずに減らす方法~飲食店の困った!を解決相談所大分
飲食店主の方が無意識に陥っていること
それは、
<危険な発想1>
コロナ前の業態に合わせた必要人数を雇用して充足したい!
とごく自然に思って焦っていることです。
●コロナ前より人件費が上がり、食材費も上がっているのに、同じ人数の
人件費を払えますか?支払いしても、利益が残る見込みはありますか?
こう聞いてみたいですね。
「1人でも少ない人数で運営できる仕組みをつくるべきだと考えたことありますか?」
<危険な発想2>
儲からないけどギリギリまで今の価格で売ろう
ダメな時は、その時に値上げしよう!
●これってまるっきり、経営の正しい流れも、お客の気持ちも無視して、
経営者のわがまま一辺倒の考えと気づいていない。
儲からない経営は、利益が出ないから「経営の罪悪」です。
利益を生んでこそ、従業員の給与も増やせますし、社会貢献もできます。
●お客様にとっては、
どちらかと言うと、「10%の値上げが2回」の方がよく、
一度にまとめて「20%を1回値上げ」されると、
そちらの方がもっとリスキーになると思います。
食材の高騰が毎月ありますから、値上をしない=値上げ無対策 でいることは、「次の値上げ率の負の貯金を積み上げている」ことになるのです。
値上げをしないことは、自らの業態破壊につながると言えます。
散々脅した後ですから、本題に入ります。
■メニュー数を減らす
飲食店の中心の仕組みはメニューです。
「メニューのあり方」により、従業員の必要数が異なります。
これからの節約時代、外食手控え時代は売上が伸びません。
だったら、コロナ前の必要人数の30%減で同じ売上高を得られる
ように、
「人手のかからない店内の仕組みを新たな時代に向けて作ろう」
こう考えてみてください。
メニュー数を減らすと、調理作業負担も、ホール作業負担も減ります。
その分だけ、人数が減らせたり、勤務時間が減らせます。
■調理をシンプルにする
簡単です。
鉄板で焼くメニューを増やす。
揚物を増やす。
ゆでたり、蒸しただけで料理ができる。
仕込んだ料理を盛るだけで料理にする。
4人を3人に、3人を2人に、2人を1人に減らせます。
■食材数を減らす
食材が多いということは、メニューが多い、調理作業が多い、ホール作業も複雑につながります。
食材の廃棄も増えます。食材の管理も大変です。
あるお店では、人気メニューだけに絞り込んでも、月商は落ちませんでした。理由は、客席回転率が上がったからです。
■平日満席の席数に縮小する
週末満席の仕組みのお店は、
これからの考え方として「慢性的赤字体質の店」と捉えるべきです。
週末の来店客が、10%減になると、平日客は20%減となります。
そうすると、稼げる曜日がなくなります。
思い切って、「平日が標準の営業日」「平日の黒字化」が
今からの仕組みづくりの本命のテーマです。
平日が満席の景色に変わると、あのお店はいつも満席と言われます。
営業時間を通し営業にするとか、夜営業を1時間前倒しするとかで、
席数減はカバーできます。
■2人席と1人席だけにする
1テーブルのお世話をする時間は、1人客席と2人客席が最短で済みます。
ということは、ホールスタッフのピーク時の人数がひとり減らせると
いうことになります。
●メニューを絞る
⇊
●調理が簡単
⇊
●料理を早く出す (ホール作業のスピードアップ)
⇊
●早く食べる (通常は時間をかけない食事になる)
⇊
●客席回転率アップ (売上効率アップ)
⇊
売上確保と人数の削減が成立する
■1マン1ショップをつくる
最後に、お店で削減した余剰人員は、
●テイクアウト部門の担当兼責任者にする
ミニショップチェーンを構築してもいい。
自分の人件費は自分で稼ぐようにする。
●デリバリー部門の担当兼責任者にする
商品開発や販促も行う。
自分の人件費は自分で稼ぐようにする。
●試験的飲食業態を担当してみる
面白い食材×今までにない調理方法や売り方で営業する。
今までと同じは、はっきり言って「停滞」です
進化させるためには、
今ある一部を切り落とさないと生まれません
実行する勇気を出してみませんか?!
(了)