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⑬人生は川のようなもの、?🇮🇹
タイトルの〝人生は川のようなもの“は、
PFMの楽曲〝River Of Life “の邦題曲名です。
イタリアン・プログレを好きな方で、この曲を知らない、なんて方は恐らくいないでしょう。
プログレのガイド本でもイタリアン・プログレのピックアップ・アーティストとして、間違いなく最初に挙げられるバンドがこのPFMです。
フルネームはプレミアータ・フォルネリア・マルコーニというイタリアン・レストランのメニューみたいに舌が絡まりそうな長い名前なので、日本ではPFMと略して言われるのが通常です。
彼らは、3作目のこのアルバム(2作目の全5曲と1作目からこの1曲、ヴォーカルを英語に再録、新曲を1曲追加など)から世界デビューを果たし、当時普通に国内盤レコードもリリースされていました。
邦題:幻の映像
このアルバム一曲目の〝人生は川のようなもの“。
先ず、冒頭のガット・ギターで弾かれるクラシカルなギターのイントロが哀しげで美しい!
そこにフルート、そしてチェンバロ、キーボード、エレキ・ギターが加わってきて、まるで4声のバロック音楽のようなアンサンブルになる。
リズムが入って更にヴァイオリンが加わり、最後はディミニッシュ・コードで短3度づつ上昇してから歌に入るという展開。
当時でもう!このディミニッシュ・コードの使い方なんですよねー。
イントロにどれだけ凝るの?と思わせる程作り込まれた素晴らしいイントロです。
♬PFM/River Of Life (1973年/イタリア)
(邦題:人生は川のようなもの)
https://youtu.be/vwxKGG7MBCU
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そして、美しく広がりのある中間部のメロディーに聴き入っていると、突如ギターで弾かれる4拍子のモチーフが提示される。
そこに新たに3拍子のモチーフが加わりポリリズムを形成する。
彼等がまるで、〝我々は知性音楽集団だ“、と言わんばかりにアルバム一曲目にして理解させられるには充分な音楽の密度がこの曲にはあるのです。
トドメは、ラストに再び美しいテーマ。このバックにストリングス・シンセと共に流れるメロトロンの幻想的な音色!!
このコード弾きの層の厚み!!これがプログレなんだよなー♬
そして、このイントロのギター、
プログレ好きなギタリストは皆んな弾けると思います(笑)。
ロック好きなギタリストが皆んな〝天国への階段”を弾けるのと同じくらいプログレ好きには名フレーズなのです。
♬マグダレーナのレコーディングの時、ゲストにフルートでMr.シリウスこと宮武氏にスタジオに来て頂いたついでに、ガット・ギター渡してPFM弾いてみて!って言ったら、え?って言いながらバリバリ弾いてました!(笑)。やっぱり!
あと、当時アウター・リミッツのギタリスト荒牧くんも弾いてるのを聴いた事があります。やっぱりね!
ホント皆んなコピーして弾いてるのです(笑)♬
♬PFM/甦る世界 (1974年/イタリア)
https://youtu.be/zfxUW1hYZPo
幻の映像の次に制作されたアルバム。
このアルバムめちゃくちゃ好きなのです。
こちらも英語盤とイタリア語盤が存在する。
イタリアン・プログレの中でも演奏力の高さも評価されているPFM、このアルバムでもクラシック音楽の要素も垣間見せながら、ロック・バンドとして素晴らしい楽曲が目白押しなのです!!
僕の場合、先にPFMを聴いてしまったせいで、いわゆる英国のメジャープログレにはハマれなかったというイタリアン・プログレ信奉者になってしまったのでした(笑)。