正月は日本人にとって大切な「節目」
前回、正月松飾りの「どんど焼き」について投稿させていただきました。
この「どんど焼き」は、正式には左義長(さぎちょう)というもので、古来から1月14日の夜、または1月15日の朝に、田んぼなどに組んで建てられた長い竹に、正月に飾った門松や松飾り、注連縄(しめなわ)などを積んで焼く行事をいいます。
この行事は日本各地で行われており、地方によって燃やすものが違ったりせいますが、基本は正月に飾った松飾りや門松、注連縄を中心に、書初めをした半紙や縁起物などを燃やします。
正月に門や玄関に飾る松飾りや門松は、その年の歳神様が自分の家にお越しいただくよう、依り代として飾るものです。
その年の歳神様を自宅にお招きし、その年1年家族が健康で幸せ多き年になるよう願いを込めるのです。
さらに床の間や神棚に、鏡餅、お神酒やおせち料理をお供えして歳神様を
おもてなしし、正月の間、歳神様と一緒に過ごさせていただくのです。
そして正月が終わる小正月の1月15日に依り代である松飾りや門松を燃やします。
この燃やすという行為は、お盆での「迎え火、送り火」もそうですし、神社やお寺のお札を燃やす「お炊き上げ」もそうですが、燃やすことで火や煙が上の昇っていき、その火や煙に乗って歳神様にお帰りいただくのです。
このように正月は日本人にとって最も大切な節目であり、飾りや料理ひとつひとつに意味があり、願いが込められています。
しかし、この大切な節目である正月がいまの日本人のなかであまり顧みられなくなり、前回書いた松飾りをする家がほとんどなくなったのもその表れのひとつだと思います。
その一方で、節分のときにその年の恵方である方角に向けて「恵方巻」を食べる方が増えてきている。
関西で始まったそうですが、わたしの住む関東では若いころはこの「恵方巻」などはありませんでした。
その年の恵方位に向かって「恵方巻」を無言で食べて、その間自分の願いを念ずるのですが、その恵方位におられるのは歳神様です。
あくまでも私見になりますが、歳神様にお願いをするのであれば、まずは
正月に自分の家に歳神様をお迎えし、一緒にお過ごしいただくのが先で、
そのあと改めて恵方位にいらっしゃる歳神様にお願いする方が、歳神様もお慶びになるのではないでしょうか・・すみません、説教じみてしまいました。
次の節目は「節分」。わたしもこの節分には豆まきをして、「恵方巻」を食べさせていただきます。
今回も読んでくれてありがとうございます。 ではまた✋