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20代女がFF10歌舞伎を観たらめっちゃ良かった話【歌舞伎初心者】
ファイナルファンタジーXの歌舞伎を観た。
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結論から言うと、とても良かった。
おそらく2023年上半期で1番良かったエンタメになるかもしれない。
ちなみに自分は
・歌舞伎を全く観たことない
・役者も中村獅童しか知らない
・FF10好き
そんな人間でもFF10歌舞伎を観て、とても感動できた。自分と同じような人たちは絶対に見て欲しい。そして感想を聞かせて欲しい。
ちなみに「作品が良過ぎて語彙力が死んじゃったオタク」をこれまで何度か見かけたことがあるが、いま完全にそれになっている。
「え、良……………」しか言えないのつらい。
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【キャラクター】
・なんかもう本物に見えた。全員。
・声も似ている気がする。なんで?
個人的に「もう本物じゃん……」って感動したキャラはワッカ、アーロン、シーモア老師、そしてユウナである。特にユウナは満場一致なのではないか。
声や動きが合わさることで、なんかもう本物に見えてくるのだ。
佇まいだけで「ルールー、そこに居るやんけ」と思わせられるのは、歌舞伎役者さんの演技の賜物である。
【ストーリー】
・原作に忠実。大事な場面は特に。
・見終わった後は実際にプレイしたかのような達成感がある。
FF10は泣ける場面がかなりあるのだが、それらを忠実に再現してくれていた。
何度も涙をこらえたが、ジェクト戦のところでもう耐えられず、気付いたらマスクの中身がベチョベチョになっていた。てか周りもみんな泣いてた。
「泣くぞ、すぐ泣くぞ、絶対泣くぞ、ほら泣くぞ…」(号泣)
【演出】
・歌舞伎の和の雰囲気と、FF10の世界観が合っている。
・180°シアターによる映像のおかげで没入感がある。
和楽器の演奏や着物など、歌舞伎を構成するものの全てが原作の世界観とマッチしていた。
そして歌舞伎の持つ「厳かさ」みたいなものが、作品を幻想的に仕上げてくれたと思う。
さらに180°シアターの映像のおかげで没入感もあった。特に飛空艇のシーンは、本当に乗っているのではと錯覚した。
飛空艇に乗る夢、叶っちゃったな…
【そのほか】
・異界送りのシーンだけでも見る価値がある。
歌舞伎役者の中村米吉さんの踊りが美しく、演出も相まって非常に幻想的である。
異界送りとは「死者を弔う悲しい儀式」であるが、あまりの演出に思わず見惚れてしまう。
もしかすると物語の人物たちもこんな気持ちだったのかもしれない。
・歌舞伎に落とし込まれた召喚獣たちの演出が良い。
登場した時には思わず「ワァ…」って声が出てしまい、完全にちいかわと化していた。
ちなみに周りの人たちも「ワァ…」と声が出ていた。ちいかわの集団である。
本当に、衣装も歌も踊りも、その召喚獣をよく表せていた。てか、これ考えるの絶対楽しかっただろうな〜〜〜!!!!!
・物語の語り部である23代目オオアカ屋が喋るとき、座席から「オオアカ屋!」って聞こえる演出が良い。
歌舞伎といえば「○○屋!」と言う風に屋号を叫ぶと思うのだが、それをオオアカ屋で演出に取り入れるとか………
え…めっちゃセンス良くない?(メタ演出大好きマン)
・今回の歌舞伎のおかげで、さらに原作に対する解釈も深まった。
てかシーモア老師、好きになっちゃった。尾上松也さんありがとう。
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めっちゃファンサしてくれるアーロン
(中村獅童さん)
さいごに
あの名作をきちんと再現できるのか?といった不安は勿論のこと、
映画を一本観るのとはレベルの異なる、上映時間の長さ(12時に開演し、21時頃に終了。ハ?)やチケット代であったため、席を予約する際には心理的なハードルがかなりあった。
そして同じような人間はたくさんいるのではないか。