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部下との1on1 まず初めにやることは…

部下との1on1ミーティングを効果的に進めたいと考えているものの、
どのように進めればよいのか悩んでいる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
その理由の一つには、1on1を単なる業務報告の場と考えがちで、本来の目的である「信頼関係の構築」が疎かになってしまっている場合があると思います。


1on1の目的は「信頼関係の構築」

1on1の場では、コミュニケーションのテクニックを磨くことよりも、いかに部下と信頼関係を築くかが重要です。上司と部下の関係は、業務上の上下関係だけではなく、お互いに安心して本音を話せる関係性を持つことが、業務の効率化やモチベーション向上につながります。
(ここまでは、皆さんよくご存知の話…)
で、ここからが重要なのですが…
この信頼関係を短期間で築こうとしていませんか?
当たり前ですが、信頼関係と言うもは、短期間で築けるものではありません。何度も対話を重ね、時間をかけてゆっくりと相互理解を深めていくことが必要です。焦らずじっくりと関係を育てていく姿勢が求められるのですが、この「じっくり」を進める途中の段階で、関係性が破綻してしまうケースも珍しくありません。

まずは「お互いの理想の関係性」を話す

じっくりと関係を築きたくとも、日々押し寄せる業務をこなすため、
「そんな悠長なことを言ってられない」
と言うのがここまでの皆さんの本音でしょう。

そんな時でも、まず始めにぜひチャレンジしてもらいたいことが、

「部下は上司にどのような関わりを求めているのか(理想とする関係性)」そして
「上司であるあなたはどんな上司でありたいと思っているのか」
を話し合うことです。

つまり、お互いの期待値を明確にすることです。

例えば、「細かい指示を出してほしいのか、それとも大枠を示して任せてほしいのか」「フィードバックの頻度はどのくらいが理想か」など、具体的なポイントを擦り合わせることで、お互いにとって有意義な1on1の場を作りやすくなります。

また、こうした話し合いを通じて、部下の価値観や仕事に対する考え方を知ることもできます。個々の特性を理解することで、適切なサポートの仕方を見つけることができるでしょう。

お互いに歩み寄る姿勢を持つ

上司と部下の関係は、どちらかが一方的に相手に合わせるものではなく、お互いに協力して理想の関係を築いていくものです。
上司が自分のやり方を押しつけるのではなく、部下の意見や価値観を尊重しながら、双方にとってベストな形を見つけていくことが大切です。
よく失敗してしまう関係性のパターンとして、
上司自身が理想とする上司像に固執してしまい、相手のニーズが目に入らないことがあります。
(私自身、過去にこれで大失敗をした経験があります)

また、1on1で部下に対して「もっと本音を話してほしい」「率直な意見を言ってほしい」と相手に心を開くことを求めることがよくありますが、それを実現するためには、上司自身も同じだけ自分の心を開くことが重要です。上司が自身の経験や考えを率直に話すことで、部下も安心して本音を語れるようになるでしょう。


まとめると…

1on1ミーティングは、単なる業務の進捗確認の場ではなく、信頼関係を築くための大切な時間です。短期間で成果を求めるのではなく、時間をかけて関係を深めていくことが重要です。

まずは、お互いがどのような関係性を求めているのかを話し合い、1on1の目的を共有しましょう。そして、上司と部下の関係は一方通行ではなく、お互いに歩み寄ることでより良い形になっていきます。

部下に本音を話してほしいなら、まずは上司から心を開くこと。信頼関係が築かれることで、1on1の場がより価値のあるものになり、結果としてチーム全体の成長につながるでしょう。

定期的な実施、心理的安全性の確保、部下の成長支援、そして上司自身の成長を意識することで、1on1の効果はさらに高まります。時間をかけて築かれる信頼関係こそが、強いチームを作る基盤となるのです。


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