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SSSは長期雇用すべき

学校の先生方の仕事を手伝う『スクール・サポート・スタッフ』(SSS,教員業務支援員)。現在は1年以内の短期雇用がされていますが、私はこの役割の人材を長期雇用すべきだと考えています。

理由1 組織として経験のある人材を育てられない

現在、SSSとして複数年働いている人も居ますが、その人たちは1年の契約を何度も契約し直している状態です(私もです)。期間が終了すれば、仮にどれだけ組織の役に立っていても、予算が無いなどの理由であっさりと雇用が無くなる可能性があり、労働者側からするととても不安定で問題となっている点です。

このことは、組織の側からしても問題になっていると思います。雇用契約が短いことで不要な人材をすぐに切れるというメリットもありますが、逆に、毎年新しい人を迎い入れる労力が掛かり、戦力にならない人材を抱える期間が増えます。

私がこの仕事を始めた頃、何も知らないことばかりなので、
・教職員の名前を覚える
・教室の場所を覚える
・有給休暇の取得方法を覚える
・子どもの名前を覚える
など、当然ですが、新しく覚えることばかりです。仕事や職場に慣れるのに数か月、そして、仕事が有意義なものにするにはさらに何か月も掛かります。教職員の名前を覚えるだけでは不十分で、それぞれの個性を知って意思疎通をしたりサポートしたりして初めて良い働きができる(有意義な仕事ができる)と考えています。

もし、毎年人が入れ替わってしまうと、毎年数か月間は戦力としては不十分な人材を抱えることになります。

理由2 労働者としても、携われる業務に限界がある

一般的な会社でも毎年新入社員を迎える場合もありますが、新入社員と違うのは、育てる期間を経たら一人前(以上)になることです。組織としては、今は戦力にならなくても、その人が一人前になったときを見越していろいろなことを教えるはずです。しかし、1年契約のSSSではそれができません。

学校には「1年に1回しかないが、毎年行う」ことがたくさんあります。卒業式などの行事の他にも、時間割を組むなどの教職員の仕事としてもたくさんあります。そのようなことは、最初にするときには覚えるのが難しかったり、時間が掛かってしまったりしますが、何度も(何年も)繰り返すうちに上手くできるようになってきます。

教職員の声として「時間割を組むのをSSSにやってほしい」という意見を聞いたことがあります。私も、時間割を組むことは教員免許には関係ない業務で、とても時間が掛かると知っているので、やってみたいですが、できません。

結果的に、今すぐできる簡単な業務しかすることができず、個人としての力がつきません。

SSSを長期雇用すべき

現在、教員の業務の多忙化が問題になっていて『改善』が求められていますが、どのような状態になれば改善と言えるのでしょうか。私は、暇な教員が学校に一人は居る状態が良いと思っています。それが『ゆとりがある』状態だと思っています。

そのような状態に近づけるには、SSSのような教員以外の人材の活用が不可欠だと考えています。また、それは単に雇い入れるだけではなく、その人にどのように働いてもらうか組織として考える必要があると思います。また、期間も1年ずつではなく10年などの長い期間で考えることが重要だと思っています。

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