江戸弁の自覚がなかった
東北→東京へ
小学生のとき、宮城県から東京都へ引っ越してきた。
それはもうヒドいいじめられようだった。
「なまり」をイジられたのである。
自分で直そう、という意識はなかったがいつの間にか抜けていたみたいで、1・2年後にはそれでいじめられる事はなくなった。
しかし、ほとんどの人から指摘すらされなかった「なまり(?)」があった。
「ひ」と「し」である。
「ひ」と「し」の混在
代表的なものが2個。
1「ひあさって」→「しあさって」=明明後日である。「しあさって」と言いづらい、「ひあさって」のほうが自然な気がするのである。
2「ひおしがり」→「しおひがり」=潮干狩りである。「しおひがり」と言いたいのに「ひおしがり」と口が言っている。
これは江戸弁の一端であるが私の育ちは東京都心ではない。結構都心からは離れている、もはや田舎だと思う。
なぜ? →母がめちゃくちゃ下町育ちだったからなのかもしれない。そういえば母は「ひあさって」「ひおしがり」と言っていたような気がする。そしてそれを「違うよ」と私が指摘することもなかった。
これ、周りの人からも「違うよ」と指摘されることが滅多になかった。
だから「違う」ということに気づき始めたのが高校時代ぐらいである。
江戸っこは「ひ」と「し」が逆になったり混在してしまう事をそのころに知った。
もし社会人になっても気づいていなかったとしたら、パソコンの入力変換のときに初めて「違ったんだ、私の言葉づかい」と気づいたのかもしれない(ギリギリセーフだった)
「2」はもうさすがに使わないが「1」は今だになおらない。でも、なおす気も特にない。
「お彼岸」、「ひ」がつくと向こうへ行くようなイメージが。「ひがのぼる」、「ひ」は上昇系のイメージ → あさってのさらに向こう側、というイメージで「ひあさって」でもいいじゃん!
というへ理屈である。