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越境者 松田優作

タイトルを見てのとおり、俳優・松田優作について書かれた本です。
著者は・最初に結婚したお相手です。

「今だからこそ語れる等身大の松田優作を描く(略)そのために、彼と親交があった方々を巡る旅をしております」

上記にある「今」は、彼が亡くなってから約20年後です。
20年を経て、改めていろいろな方の証言をとった「記録」ですが、とにかくすごい取材力だと思います。
後にシナリオライターやノンフィクションライター等になったようですが、それも十分納得できる取材力です。

松田優作ご本人の「人となり」は当然、取材するまでもなく分かっているわけですが(同居していたので)、そこに至るまでの道筋について、周囲の方、または郷里等、いろいろと足を運び、文献からも適切に引用をしていて、非常にわかりやすく書かれています。

ちょっとどころじゃない個性の強さが出ています。

水谷豊さんと大親友だったとは知りませんでした。桃井かおりさんとも心通じ合う間柄だったとも知りませんでした。

私が手に取った本は15年前に発刊された文庫本で、値段がなんと税別590円。
この本を仕上げるまでの労を考えると、何という安さと思います。


#読書感想文

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東の京の田舎市民
至ってごく普通のサラリーマンのつもりですが少し変わった体験もしています。

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