1R1分34秒(町屋良平)
井上尚弥というとんでもない選手が出現したほか、すごいボクサーが多数あらわれ、楽しみな試合が見られる幸せを感じております。
ただ、ボクシングの世界でも勝ち続けている人ばかりではありません。
ひとりが勝てば、ひとりは負ける。
勝ちと負けは同数存在します。
しかもボクシングの場合は、負けによる「ダメージ」がダイレクトに身体に来ます。だからこそ「負けたくない」とお互いが強烈に願い、神経をすり減らすような戦いが展開されるのです。
この小説は、負けがこんでしまったボクサーがあがき苦しむ姿を鮮明に描き出している、ボクシングファンであれば興味深い記述にあふれた本です。ボクシングファンでなくても、戦いを楽しんでいる人であれば読んで損はありません。
勝利の反対側にはこういう人の現実がある。
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至ってごく普通のサラリーマンのつもりですが少し変わった体験もしています。