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映画へGO!「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」 個人的評価:★★★☆☆
(※多少のネタバレあります)
ペドロ・アルモドバルは自分にとって特別な監督です。
彼の映画には力強いパッションとオリジナルな美意識がいつも溢れていて、中でも『オール・アバウト・マイ・マザー』は、私が今まで観てきたすべての映画のベスト5に入れたい作品のひとつ。
だからこそ、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した本作への期待値はだいぶ上がっていました。
結果として、その期待が大き過ぎたのかもしれないのですが、とはいえ傑作とは言わないまでも、変わらず愛すべき素敵な映画でした。
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アルモドバルの作風のひとつに、「生」と「死」が隣り合わせに描かれる点があると思うのですが、『オール・アバウト・マイ・マザー』では「生」がA面だったとするならば、本作はむしろ「死」の方がA面の映画でしたね。
安楽死を望むマーサ(ティルダ・スウィントン)と、それに寄り添うイングリッド(ジュリアン・ムーア)。
この物語が提示するのは、「どう生きるか?」ではなく「どう死ぬのか?」という問いなのですが、でも結局それは同義であることに、観るものはやがて気づきを得ることになるのでした。
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アルモドバルもすでに75歳。映画からほとばしる圧倒的な欲望の力は、以前の作品と比べると枯れてきているように感じられます。
しかし、それでもスクリーンに広がるアルモドバルらしい色彩やデザイン、そしてファッション、それらをまとめる画面構成の妙は健在であり、視覚的な美しさは圧倒的。
主演の2人が重なり合う、印象的で息を飲むようなカットも随所に現れてました。
そのことを味わうだけでも価値のある映画体験だと思います。
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年齢を重ねたアルモドバルだからこそ描ける「死」への美学。
静かでありながらも輪郭ある余韻を残す作品でしたし、エンディングでマーサの娘(ティルダ・スウィントンの二役)を登場させることによって、生から死、そしてまた生へのつながりが生み出す、不思議な多幸感すら味わうことができたのでした。
全盛期は過ぎてはおりますが、ペドロ・アルモドバルには、この先もコンスタントに作品を出し続けて欲しいです。
オリジナルなセンスをいつも提供してくれるので。
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個人的評価:★★★☆☆
とはいえ、雪のシーンはもう一息でした。
良き台詞と共に、エモーションを風景に語らせる名シーンになる予感があったのに・・。
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