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映画へGO!「BAD LANDS / バッド・ランズ」 ★★★☆☆

(※多少のネタバレあります)
安藤サクラが決めてくれました。最初から最後まで、いちいち表情・所作、そしてファッションまでがカッコよいので、思わず見入ってしまいます。
こういうグレた感じの役もできるんだ!と芸達者ぶりを改めて確認です。

ディープ大阪・西成を舞台に、特殊詐欺に加担しながら生計を立てている安藤サクラと山田涼介は、訳ありの幼少期を過ごした血のつながっていない兄弟。
そんなギリギリの毎日の中で、ある衝撃的な出来事を通じて生まれた、億単位の金を手にできるかどうかの瀬戸際の綱渡りを、ハードボイルドに描いています。

サスペンス&アクションの要素も大きい作品なので、もう1.25倍くらいのテンポで進んでもらえるといいのに・・・と思いながら観ていました。
が、クライマックスとなるラスト15分の劇的な展開を味わってみると、「ええもん見せてもろうた!」とジーンとさせてくれます。(ちなみに全体大阪弁で進行する映画です)

そこまでずっと、ダメダメ人間として描かれていた山田涼介と宇崎竜童それぞれが、最後にそれぞれのやり方で安藤サクラに命を捧げていくシーン。
まるで自らの人生の意味をはじめて表現しているかのような覚悟ある情念を描いていて、個人的に胸熱で、涙腺がずいぶん緩みました。
もっとお金使って強調した演出も仕掛けられたかもしれませんが、「十分に気持ち伝わってますよ!」と監督にはお伝えしたいです。

原作となる小説には出てきてないそうですが、「月曜日の巫女さん」はいいアイデアでしたね。正直言うと、オチはわかってしまいましたが。
安藤サクラが全力で走るシーンでエンディングを迎えたので、ポジティブな気持ちで映画館を後にすることができました。

個人的評価:★★★☆☆
若干冗長さを感じ、サスペンス&アクションとしてのスリル感がすごいわけでもないのですが、安藤サクラ・山田涼介・宇崎竜童の怪演を楽しめるのと、ラストシーンがとにかく好きな映画でした。




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