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映画へGO!「レオン(完全版)」 ★★★☆☆

(※多少のネタバレあります)
FILMARKS主催のリバイバル上映プロジェクトということで、映画館に足を運び、観直してみました。

かつて鑑賞した時より、レオンとマチルダの恋愛的要素がだいぶ強まっている印象なのは、”完全版”だからでしょうか?
2023年今現在の時代観からすると、中年男性と少女との、親娘的感情の範疇を超えたやり取りは少し微妙な感じがしてしまいましたが・・でもやはりストレートな”愛”を描いた映画として、良い作品だと改めて思った次第です。

もちろん展開やストーリーは知っており、じっくりとスクリーンを見る余裕があったので、さすがリュック・ベッソン、ディティールに気を配りながら、いろいろな伏線が丁寧に回収された設計力のある映画だったと、今さらながら気づきます。

そして言い尽くされたことかと思いますが、俳優陣も頑張っていて、読み書きのできない大人子供のようにピュアなヒットマンという人物造形を最期までしっかり表現したジャン・レノはもちろん、ベートーヴェン好きのイカれた悪徳麻薬捜査官をキレキレの装飾的演技プランで構築したゲーリー・オールドマンには目をくぎ付けでした。
なにより、喜怒哀楽の自在な感情の変化の上に、レオンへの抑えられない恋心を乗せたナタリー・ポートマンの姿は切なく、胸が締め付けられました。

好きだったシーンを見直すことができたのもリバイバル上映の喜びですね。例えば・・

殺し屋たちから逃れるために、追い詰められたマチルダがレオンの部屋に入れてもらおうと、泣き出さんばかりにドアの前で開くのを待つシーン。

灼熱のニューヨーク、リトルイタリーの坂を上る二人。揺らぐ画面の中に、はじめにレオンが見え、続いて背の低いマチルダが現われてきます。

後見人であるトニーに、自分に何かあったらマチルダに預けた金を渡すように告白するシーン。眼が真剣です。

麻薬捜査官たちに追い込まれ、マチルダだけ逃がすために、トンネルに続く換気口を叩き破り「後で落ち合おう」というレオンに、「気休めなんて言わないで」と泣きじゃくるマチルダ。壁にしがみつくマチルダの手を、レオンが最後にギュッと握り締め、そしてゆっくりと離していきます。

レオンが大切に育てていた植物を、マチルダが愛おしく土に埋めるラストシーン・・・からのスティングの「SHAPE OF MY HEART」が流れてくる。
わかっていても、ここで涙腺が崩壊しました。

好きだった映画をリバイバルで観ることの楽しさを知った2時間となったのでした。

個人的評価:★★★☆☆
ナタリーポートマンの様々なシチュエーションでの泣きの演技が素晴らしかった。彼女の後日談を誰か映画化してくれないかな。。。








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