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映画へGO!「コットンテール」 ★★★☆☆
(※多少のネタバレあります)
イギリスと日本の合作。監督&脚本がイギリス人、キャストがほぼ日本人というところになんとなく惹かれつつ、予告編映像の風景があまりにムードたっぷりに美しかったので鑑賞してみました。
妻(木村多江)を認知症で失った夫(リリーフランキー)。妻の遺言に導かれ、イギリスのウィンダミア湖に向かう夫と息子(錦戸亮)の間には、積み重なった大きなわだかまりがあり、旅の途中で衝突を繰り返しながら、でもいつかはわかり合えていくのか・・?
というのがざっくりストーリーになります。
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ヒューマンドラマとしての共感度で言うと、自分としてはさほど高くなかったのですが、イギリスの湖水地方やローカルな田園の雰囲気、そしてキャストのはまり具合が見事で、ロードムービーとしては、自然と気持ちを委ねることができたのでした。
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まずは、物語の根幹となるはずのリリーフランキーと錦戸亮の父子の確執がいまひとつピンとこなかったのが正直なところで、最後の最後にはわかり合えるという着地にはなっているものの、それも「あ、そうなんだ・・」という位の感じに留まり、心に刺さるまでには至らず。。
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一方で、木村多江さんの存在感はすごかったですね。徐々に自分を失っていくことを恐れるか弱い気持ちと、自分が亡くなったあとの家族を導こうとする見えない強さを両面でしっかり演じていました。画面に登場していない時でも、物語をリードしてるかのような気配を醸し出しているのでした。
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加えて、夫婦の若かりし頃(別キャスト)を描いたシーンも何気に心に残る、瑞々しさ・甘酸っぱさがありました。パッと見でリリーさんと木村さんを連想できるようになっています。
二人のエピソードは、映画全体の中でもアンカーのように効いていました。
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あと、全体を通じて、撮影や演出のセンスがとても上品かつ丁寧なので、なんかずっと観ていられるんですよね。これも映画としての大きな魅力だと思います。
ドラマとしての描き込みはいまひとつとしても、雰囲気で魅せる映画でした。
これは誉め言葉として言っています!
よって、心地よく映画館を後にすることができたのでした。
個人的評価:★★★☆☆
映画のパンフレットがちょっとした写真集のようでした。
監督はオックスフォード大学と早稲田大学で日本映画を学んだ方だそうです。でもそのバックグランドは、スクリーンを通じても伝わってきました。
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