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#2 読書好きにこそ読んでほしい『読書嫌いのための図書館案内』【書評】

「―――荒坂くんは、どうして人は本を読むんだと思いますか?」
(P84より)

こんにちは、みっつーです。

今回は書評ということで、青谷真末先生の『読書嫌いのための図書室案内』をご紹介したいと思います。

最後までよろしくお願いします。

1.『読書嫌いのための図書館案内』とは

今回ご紹介させていただく当作品、その名の通り読書嫌いが出てきます。その読書嫌いの男子生徒が、本好きの女子生徒と本を中心とした様々なことに巻き込まれていきます。

以下、当作品のあらすじです。

読書が嫌いな高校二年生の荒坂浩二は、ひょんなことから廃刊久しい図書新聞の再刊を任される。本好き女子の藤生蛍とともに紙面に載せる読書感想文の執筆を依頼し始めた浩二だったが、同級生の八重樫、美術部の緑川先輩、生物の樋崎先生から、執筆と引き換えに不可解な条件を提示されてしまう。その理由を探る浩二と蛍はやがて、三人の秘めた想いや昔学校で起きた自殺事件に直面し・・・・・・本をめぐる高校生たちの青春と秘密の物語(裏表紙より)

2.個人的感想

2-1.「読書」というものを考えさせてくれる

「―――荒坂くんは、どうして人は本を読むんだと思いますか?」
(P84より)

当作品では、ところどころに「読書」に対する考え方に関する記述が出てきます。読書嫌いの荒坂と本好きの藤生という対比があるからこそ両者の立場での意見がわかりやすく表現されていると思います。

ちなみに、上記した「どうして人は本を読むんだと思いますか?」に関する個人の意見を今後のnoteの1つとして話したいと思っています。

2-2.作品に登場する文学作品

当作品は、あらすじに「本をめぐる」と書かれているように、実在の本が何冊か出てきます。

じゃあその本に関して予習が必要なのかと言えばそうではなく、きちんと作内で解説が入ります。

しかも、作品内に登場する作品の中には中学あるいは高校の国語(現代文)で扱いのあった作品が出てきます。比較的身近な存在の文学作品が、どのように事件と絡むのかについても注目してみるとおもしろいと思います。

3.こんな人に勧めたい!

書店で当作品のポップを見た時、「読書嫌いにオススメ!」というのを見かけました。

確かに前述の通り、「読書はなぜするのか」という議題に対する答えがところどころに記載されています。ここを読むだけで読書への向き合い方がかなり変わると思います。故にこの作品は読書嫌いの方にお勧めしたい・・・

と思いますが、私は敢えてこの作品は読書好きに読んでもらいたいと思っています。

もちろん読書嫌いな方にもお勧めであることには間違いありません。

しかしこの作品、最初に物語に引き込まれるのは「読書好き」だと思っています。なぜかを言うと物語を少し語ってしまうので割愛しますが、荒坂と藤生が最初に閉架書庫に行くシーンで私は惹かれました。

ちなみに(自称)本好きの私の初見感想は

「やられた・・・」

という言葉で片づけることができます。

なぜそう思ったのかについてはネタバレになるので言いませんが、とにかく最後の最後までしっかり読んだ方がいいと思います。

4.おわりに

今回は、『読書嫌いのための図書館案内』についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。

前回のユーフォについては何回もアニメや原作を見ているのでオススメ部分などすぐに思いついたのですが、当作品は最初から「書評を書こう!」という意志を持って読み始めました。故に今までとは少し違った部分で作品を楽しみにできたと思います。

#3の題材もしっかり考えて読まねば。まだ未定です。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
次回またお会いしましょう。
次回に続く・・・。

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