ナローボートでイギリスの運河をゆったりと(元教授、大阪駅でヨーロッパの鉄道旅を思い出す。その11)定年退職35日目
昨日の喧噪はどこへやら、朝目覚めるとストラトフォード・アポン・エイヴォンは爽やかな晴天に包まれていました(タイトル写真)。今日は1日休息の日で、午前中から午後3時頃までナローボートで運河を巡る予定です。
時差ボケで朝早く目が覚めてしまったので、少しだけ町を散策しました。「地球の歩き方」によると、ここはシェークスピアの生誕地ということで、確かに町中のあちこちに彼にまつわる銅像が並んでいました(下写真)。9時過ぎに迎えに来てもらい、近くの運河に係留されているボートに乗り込みました。ナローボートという名前の通り、横幅はわずか2.1m で長さが 20m ほどの細長い赤い船でした。話を聞きますと、このボートは何年もかけて手作りされたもので、彼らはほとんどの時間をボートで生活しているそうです。
早速、出発です。運河はところどころ高低差があり、そのたびにボートを降りて、堰(ロック:閘門)を操作して水面を整える必要があります。5時間の間に十数回はロックがあったのですが、最初のロックは運行開始すぐのところにありました。橋の上から多くの観光客に写真やビデオを撮られながら(少し恥ずかしかったですが)、手を振りながら出航しました(下写真)。最初は広々とした運河で、ゆっくりと進みますとボートの人達が活発に練習をしていました。近くには何隻か同じようなナローボートも見えます。話を聞きますと、そこは年配の女性4、5人のドイツからの素人グループで(ナローボートには免許が要らないので)、何日かのクルーズに来ているとのことでした。キャプテンは、船長さんの帽子をかぶらされていましたw。
周りに人がいたのはそれが最後で、あとは完全にコッツウォルズの自然に囲まれていきました。進むスピードも遅く(人が歩く速度くらい?)、ときどき周りの家々の庭を眺めたり、景色を楽しむ非常にゆったりとした時間になりました。ただ、場所によっては非常に狭い運河になったり(すれ違いは少し緊張感がありました、下写真)、時々ロックの操作を手伝ったり、安全な場所で少し船の運転もさせていただきました。運転は進路をまっすぐ進むのは問題なかったのですが、曲がるときは車の運転とは逆の操作になり、結構難しかったです。
お昼には、ボート内で調理されたキッシュをメインにした美味しいランチをごちそうになりました(下写真)。その後も時間はあっという間に過ぎ、最後は係留地からストラトフォード・アポン・エイヴォンの駅まで車で送ってもらいました。本当にお世話になりました。
後はロンドンに戻るだけでしたので、途中の駅で降りてオックスフォード大学にも立ち寄ってみました。イギリスらしく途中から霧雨になりましたが、オックスフォードの古い街並みと歴史のある大学(下写真)を少しだけ見学できました。
明日からは本来の目的の国際学会です。翌日は朝からダラムまで長距離の鉄道の長旅です。イギリスは鉄道の発祥の地ですので、まずは列車に乗ることが楽しみです。また、明日にお伝えします。お楽しみに!