37.糖尿病と肥満 & 痩せ
太り気味の人が糖尿病になると決まって言われるのが、「体重減少」ですね。そして言われるのが「肥満があると、インスリンが効きにくくなって血糖値が上がってしまう」からと、肥満解消をくどくどと通院するたびに言われ辟易しますね。
また「肥満の人は標準体重の人に比べ、2型糖尿病を発症するリスクが6倍高く、過体重の人でもリスクが2.4倍高いことが明らかになった」のデータも示されています。
しかしこれらの説明は疑問があるというより本末転倒です。
・脂肪が原因でインスリンが効きづらくなり高血糖の原因になるなら、痩せていても糖尿病になるという説明になりません。
・肥満があると、インスリンが効きにくくなって血糖値が上がってしまうというのも本末転倒で、高血糖状態が続いたので肥満になったのです。
糖尿病の人に肥満が多いのは下記が理由です。
①高血糖になると赤血球がベタつくため密集したり重なり合い塊になります。
②塊になっていない赤血球は、毛細血管を流れていきますが、塊になった赤血球は1個しか通れない毛細血管に赤血球が入り口でストップします。
③その毛細血管から糖や酸素が届いていた細胞に届きません。届かなければ消費できないので糖は余ります。
④余った糖は肝臓で脂肪に変わり内臓脂肪として腸の周りに溜まります。(メタボ)
⑤貯められる量には個人差(肥満度)はあるものの限度を超えると血液中に溢れ出て高血糖になります。
このように肥満だから高血糖になるのではなく、高血糖状態が続いたので肥満になったのです。
そう考えると、痩せている人が糖尿病になるのは、「高血糖になっても余った糖を脂肪に変えられなかった」という1つの理論で説明ができます。
そして高血糖を加速するのが、毛細血管が消えてなくなるゴースト血管です。ゴースト血管が増えればゴースト血管に繋がっていた細胞は活動に必要な糖が届かないので高血糖になる悪循環を生みます。
ゴースト血管の詳細は、既投稿 4.糖尿病の根本原因(1)をご覧ください。
しかし、肥満の解消にはカロリー制限や運動が必要ですので、糖尿病の改善には求めらることです。