ぬばたまの
ぽつりぽつり
手のひらに受けた雨は黒くにじみ
この世の全てを墨色に塗りつぶしていった
瞼の裏側だけが鮮やかに朱く
その中に刻まれた君の背中も
重ねられた朱に溶けてしまうのだろう
いつか再び命が交わるのならば
その時は僕こそが君の中に溶けてしまいたい
射干玉の~ぬばたまの~
枕詞。
「ぬばたま(=ヒオウギ)」の実が黒いところから、「黒し」「黒髪」など黒いものにかかり、さらに、「黒」の連想から「髪」「夜」などにかかる。また、「夜」の連想から「月」「夢」にかかる。
「ぬばたまの夢には」~夜に見る夢の中では~
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