ピエール・こまぎれーる
あなたのわたしのいのちのじかん
モダンタイムズのまな板にのっけて
トン トン ト ン ト ン
きざまないでおくれよ
あの子のまなびの終着点
事業計画ばりにかってにみつもって
ぶつ ぶつ ぶ つ ぶ つ
区切らないでおくれよ
区切らせないでおくれ
一文字じゃない
一文でもない
かぎりなくつづいていく一行の詩の ただ一段落か そこいらに
ただ静かに よろこびをもって 寄り添わせておくれ
明日の家に住むひとたちを
見限るようなしかけは さようなら
きびすをかえす 時 間
ピエール・こまぎれーるは大慌て
とくいの対処療法でくりだすわざは
小競り合いのつづく 持久戦のさまを呈する
心ある砦の護衛は
ことばで礎を積む
一個、一個が かくじつに重力と手を結び
ものごとの綾と和するように
根を張り 光をわすれずに
空と地の間に
枝葉をのばせるように
自らも呼吸を吐きおろし
凪いだ金魚鉢に
おだやかな生態系を涵養しながら
ピエール・こまぎれーるに哀歌を捧げながら
28JUL2024
いいなと思ったら応援しよう!
投げ銭は、翻訳の糧になります。