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「やむを得ず」が進化につながった! 「作文の教室」のオンラインゼミ、こうなります!

世界中でオンラインで開催されるイベント、ワークショップ、コンサートが増えています。いわゆるインターネット中継は以前からありました。しかし、ただコンテンツを受け取るだけではなく、参加者同士がコミュニケーションをして、スキルを磨いたり深い思索の旅に出るというのは、たしかに新しいことかもしれません。

とはいえオンラインは、リアルな場で行われるワークショップの完全な代替になれるのか。まったく同じ学びの効果、成長の機会、質の高い居場所を提供できるのか。そう問われると、「厳しいかもしれませんね・・・」と答えていました。

社会とつながり、表現のスキルを高め、教室でどんどん書いて、仲間を見つける。僕はそういう授業「作文の教室」を4年続けてきたのですが、現場でつくってきた学びの空間をオンラインで再現できるとは、最近まで思っていませんでした。一番の理由は、現場でないと生まれない肌感覚があるという考えがあったからです。

すごく細かい表情は読み取れる?
意見交換の質は担保できる?
場の一体感を共有できる?

無理でしょう。
そう思っていました。

したがって、今回の新型コロナウイルスが広がる以前は、オンライン開催打診はお断り。地方から開催打診がかかったら僕が各地へ赴きましたし、東京でのゼミに参加したい地方在住の方には新幹線や飛行機で通ってもらっていました。

でも、この情勢だとおそらく年内に「NPO法人グリーンズ」が、リアルな場でワークショップや授業を提供するのは難しいという話もあり、「やむを得ず」、オンライン会議ツール「Zoom」での開催に向けた実験を開始しました。

「やむを得ず」始めた進化の記録。

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まず「こういうときは、自分のホームだと思うコミュニティを頼ろう」ということで、「作文の教室」歴代卒業生に声をかけ、さらに編集部のインターンに「Zoom」のアシスタントをお願いして1回目の実験をしたのが、4月上旬のこと。あまり多くのメンバーで盛り上がるというより、こじんまりとした開催でした。

「今のままだと、受講生がマルチ画面を準備しないと作文できないよ」
「ワークシートを紙でなく、共同編集可能なプラットフォームに移植してみれば?」
「リアル開催より、ワークショップのガイドラインを詳細に提示したほうがいいよ」

さすがみなさん、鋭いアドバイスをいっぱいくれました。

続いて、4月末に一般受講希望者の方々も交えて5時間・1Dayのプログラムを開き、さらに6月初旬にも同じ規模で続けていったのですが、驚いたのはみなさんに「作文の教室」がすごく期待されていること。「地方在住なので今まで参加できなくて・・・!」という方の参加がとても多く、6月の回は23人中、東京都在住は僕を含めてたった3人。この回を終えて、「おや、もしかしたら、オンラインでクラスをすると面白そうだぞ」と感じ始めました。

「やむを得ず」が、進化につながりそうだ。そんな感覚です。

一番は詳細後述しますが、「コウタさんが、その場でワープロをタイプして、文章を書いたり校正をしている画面を見る”ライヴ感”が楽しかった!」という声。画面越しという”制約”が、逆に”可能性”に見えてきたのです。

さらに5月末からは、「greenz challengers community」というgreenz.jp編集部内の派生編集部を僕の半ば独断でつくったので、オンラインワークショップの試作を毎週の会議で実験。彼女たちの表情や感想を受け取って、形にしていく機会にも恵まれたので、それも大事なインプットだったなと思います。(この記事は、その試作ワークショップの一環として、メンバーたちにより編集校正されました。)

では、そんな試行錯誤を経て、「作文の教室」ゼミはオンライン化でどのように変わるのか紹介していきましょう。

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(0)基本的なクラスの内容構成は変わりません!

第1回 2020年7月25日(土)14:00 – 18:00
「オリエンテーション~インタビューワーク」

第2回 2020年7月26日(日)14:00 – 17:00(授業後、交流会の予定):
「情報整理してみんなで書いてみよう!」

第3回 2020年8月2日(日)14:00 – 17:00
「校正を受けてみよう!〜その場で即興校正ライヴ!〜」

第4回 2020年8月8日(土)14:00 – 17:00
「見出しとタイトルをつけてみよう〜プロのコピーライターに学ぶ〜」
ゲスト講師:丸原孝紀さん(greenz.jpライター)

第5回 2020年8月22日(土)14:00 – 17:00
「書き手という仕事を知る〜関西を拠点に全国へ取材に出かけるライターたちとのコラボクラス〜」
ゲスト講師:西村祐子さん(greenz.jpライター)、北川由依さん(greenz.jpライター)、前田有佳利さん(greenz.jpライター)

第6回 2020年8月23日(日)14:00 – 17:00
「学びの棚卸し」

(1)当たり前ですが日本全国、全世界からの参加をお待ちしています!

ZoomとFacebook、およびGoogleアカウントを使って全世界同時進行のクラスにしました。すでに北海道から沖縄まで、さらにハワイ島やカリフォルニアから参加いただいた方も。

地方からの参加が多いと面白くなるのは、ローカルな規模で面白い取り組みをしている方々を可視化する機会にも恵まれること。そしてつながる”社会”が広いのは、表現するときの視野拡張にもつながるのでメリットとして大きいです。

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(2)東京圏外に住んでいる編集者・ライターをゲストに招きます!

「作文の教室」ゼミは、これまでの全5期すべてを東京で開催してきたので、コスト的にブッキングできるゲスト講師は東京近辺に住んでいる編集者・ライターに限られていました。でもオンラインならば、地方に住んでいて才能あふれるゲストをどんどん招いて、多彩な方々からのインプットを得ることができます。

今回は、丸原孝紀さん、そして主に関西を拠点に取材活動を展開している前田有佳利さん西村祐子さん、そして北川由依さんの4人。

丸原さんはコピーライターとして、またSDGs関連のキャンペーンを計画実行するプロです。

前田さんは、全国のゲストハウスを訪ねて書籍『ゲストハウスガイド100 - Japan Hostel & Guesthouse Guide』を刊行したことも。

西村さんも同じくゲストハウスに詳しく、フリーペーパー「Guest House Press」を編集していますが、グリーンズでは「旅芸人」的なポジションを得ていて、各地で取材をしています。

北川さんも同じく、各地を訪ね歩いていますが、関西圏のコミュニティやソーシャルデザインの編集でかなり頭角をあらわしている存在です。

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以前、丸原さんにゲストとして登場いただいたときの様子

(3)実は作文はオンラインツールを使うと、精度が高いアウトプットができます!

今まで授業の現場では、ワークシートへの手書きか、Wordファイルのやり取りで作文をしていただいていました。しかし、このたびすべてのワークシートをGoogle Documentsに移植。思いついた文章の断片を、どんどんそちらに書き込んでいく、オンライン同期型ワークショップにしました。

こうすると個人やチームで書くときに、細かい日本語の表現にも気を配るようになるし、ダイナミックに構成をコピー&ペーストで並び替えていけるので、受講生たちの「出し切った・・・!」という実感も増しているようです。

(4)「生校正」を講師陣が披露します!

オンライン実験開催の際に偶然思いついたのが、授業の現場で講師陣がどんどん文章を添削していく「生校正」というもの。

授業や宿題で書かれた文章を、授業中に制限時間10分 / 1本で僕がテキパキとブラッシュアップし、アイデアも出します。

今期はなんと原稿の本文だけでなく、タイトルや見出しについてプロのコピーライターである丸原孝紀さんから生校正を受けるチャンスも! 今までもファイルのやり取りで校正フィードバックはしていましたが、生でコミュニケーションしながら進めていくのは、一味違う痛快さがあります。

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4月末に開催したクラスで偶然思いつきました


(5)アーカイブが残るので、やむを得ず欠席した回も追体験できます!

ゼミクラスは全6回。なかなかすべてに参加するのは難しい。それでも、申し込んでいただいた方が過去にいっぱいいます。

オンラインになると、映像でのアーカイブはもちろん、チャットに書き込まれたデータも共有可能。受講生も講師も気になったことをどんどんチャットに書き込めば、各自のメモも自動共有というわけです。(僕が作成しているスライド、ワークシート、参考資料は以前からすべてファイル化して配布しています)

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もちろん、宿題として提出する原稿へのフィードバック、greenz.jpで記事を書くチャンス、卒業生だけが参加できるコミュニティへの参加など、リアル開催していたときに提供していた特典はすべて続けます。オンラインだから諦めて、何かを取りやめるということはなくしたかったので、ここはこだわりポイント。

「作文の教室」ゼミクラスは「実践編」と題され、2020年7月25日から開催されます。僕と「グリーンズの学校」運営チームの、この4ヶ月間の苦悩と実験の成果です。リアル開催で参加していた方々が嫉妬する内容にしました。ぜひご参加ください!

(編集: greenz challengers community

INFO. 

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greenz.jpライターも各地からゲスト参加!文章を書くのが楽しくなる、greenz.jp副編集長のスキル習得ゼミ。
作文の教室 (実践編)

2020年7月25日(土)よりスタート! お申し込みはお早めに。

https://school.greenz.jp/class/sakubun_2020_summer/

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スズキコウタ
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