4.12 パンの記念日
朝のパン屋の匂いが好きだ。
香ばしく焼きあがったパンの匂いは人々を幸せにする力がある。
持ち帰っても幸せは続く。
ほの温かいパンの熱が冷めてしまわないかと
ちらちら気にしながらコーヒーを淹れる。
この時間が何とも幸せだ。
準備ができた。
袋を開けて再会する。
指先に熱が伝わってにやける。
「いただきます」
焼きたてのパンの美味しさは
時間が経ったものと雲泥の差だ。
パンの匂いが強く部屋に広がる。
幸せを持ち帰って
それを部屋中に撒けるなんて
少し早起きした甲斐があった。
パンの匂いは幸せの香り。
今日もまた一日を元気にしてくれる香り。
パンはいいなあ。
パンはいい。