見出し画像

夢の話…なのか

会社の廊下、久しぶりの同僚に会う。
立ち話で談笑。
思いついた様に、ついて来いとオレを誘う。会議室を横切り階段の扉を開ける。踊り場を横切り向かいのドアを開ける。
遮光カーテンを開けると体育館の様なホール。
舞台には、鈍く鉛色にひかる焼却炉の様な馬鹿でかい装置。
アレはなんだ?と訊ねるが、まぁみてろよと同僚。
遠くをよく見ると四、五人の社員らしき人が慌ただしく作業をしてる。
装置が動き出す。
物凄い電磁波のような唸り音。やがて止み重厚な扉が開く。
会社の制服を着た二人組が数組連れだって入って来た。1人がもう1人を引率してきたようだ。
近づいてくる。1人がオレに飛び掛かる。
明らかに精神障害を患っている。
引き剥がされ机に座らされる。次々とやって来る。騒ぐ者やうな垂れる者。患った者を装置に入れる。
何やってんだ?と驚き同僚に訊ねる。
まぁみてろよ…
やがて扉が閉まり、四、五人の患者を飲み込んだ装置が唸る。
十分ぐらい経ったろうか、音が止み扉が開く。もう騒いでいる者はいない。みなうな垂れて、一人一人連れて行かれた。
コレは精神を矯正する装置で、会社で病んだ社員を治療してるのか?と同僚に聞くと、目で認めた。
遠くでオレを手招く。
まさか…オレが!…
机に座る。
なんでここに連れて来られたか分かるか?と装置の職員らしき男に訊ねられる。
全く分からんと語調を強めに返す。
では、コレがわかるか?と…
左に「遠州ハンダース」右に「阪神タイガース」と書いた紙…男が訊ねる。
阪神タイガースはどっちか黙って指をさせと。
バカにしてんのか?右に決まってんだろ!
…あれ?左じゃない!右…なんでオレは左を…
分かったか?と男。
なす術なく装置に座る。アルミホイルの塊を口に含まされ、扉が閉まり轟音が唸りをあげる。
痛くは無い。けど気持ち悪い目眩。吐きそうにえずく。
釜の蓋が開くと、さっきよりも大勢の順番を待つ社員が、各々の同僚に引率され並んでいた。

夢の話。