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調律予約の「時間フリー」というシステムのメリットと問題点

ピアノ調律料金の割引の一環として、「時間フリー」というシステムを設けています。

通常のご予約では調律の日程と時間をピンポイントでお約束します。「時間フリー」では日程だけ約束をして、訪問時間は前日夕方にこちらで決めてお客さまに連絡するという流れ。その代わりに出張料金から一定額の割引となります。

調律師の方やピアノの引っ越しを頼んだことがある方は馴染みがあると思いますが、多くのピアノ運送屋さんで採用している時間のシステムです。

このシステムを始めて6年ほど経ち、意外と多くのお客さまに使って頂いています。

ただ、やってみて「ここはボトルネックになるな…」という問題点も浮き彫りになりました。実際のところどうなのか?同業者さん向けにそのあたりを書いていこうと思います。

このシステムの目的は「実はカットできる無駄を無くすことで、お客さま・調律師お互いにメリットを」というものです。


調律師側のメリット

なんといってもスケジュールの組み方の自由度が広がります。
この恩恵はかなり大きいです。

突発的な依頼が入ったときに時間フリーの予約をずらすことで入れられたり、前日の作業が図らずも重めになった際に翌日の開始時間を少し遅らせたりと柔軟にスケジュール調整ができます。通常はなかなかご案内しづらいお昼時に訪問することもご了承頂いているので(なるべくそうならないように配慮はしていますが)、調律師都合で細かく時間を詰めることもでき、より無駄の無いスケジュール組みをすることが可能になります。

お客さま側のメリット

これは単純に割引になるということです。
その代わり前日夕方まで時間がわからないので、その日は基本終日空けておいて頂く必要があります。


このように、このシステムにおける「カットできる無駄」は「実は訪問時間を決めなくて良いケースなのに決めてしまうこと」です。

もちろん事前に時間を決める必要がある方や日程の場合は、決めることが「無駄」にならないので通常通り時間を決めての訪問となります。

時間フリーを選択する方の割合はこのくらい

時間フリーは希望される方のみ、申し込みの際に選択してもらいます。どのくらいの方が選んでいるのか、2023年のご依頼データを集計してみました。

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