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弾く人、ピアノ、調律師
9月に入ってだいぶ涼しくなりました。いや、まだだいぶ暑いですが感覚が麻痺してますね。車から降りて灼熱じゃないだけで涼しいと感じますから。
今年から日傘を使い始めました。日傘ってこの時期こそ効果を発揮する気がします。一番暑いときはいくら日を遮っても熱が横から回り込んできましたが…このくらいの暑さだと日陰がつくれる恩恵がより大きい気がします。
そんな昨今の異常気象。ピアノにも影響が大きいです。
さすがにピアノもこのままではマズイ
以前のように「ピアノのためにできるだけ〜」と悠長に言っていられるレベルではなく、ピアノの命に関わるような気候になってきています。夏の暑さと湿気だけではなく冬の乾燥も。
季節ごとに別の国になっているような気象状況で、去年あたりからピアノにとってさらに1段階危険なフェーズに入ったと感じます。
それにともなって、ピアノ調律師の役割も変わってきています。
昔は「ピアノのことはこちらにお任せ頂ければ大丈夫です!」と言う立ち位置で、お客さまも「素人には手が出せないものだし調律師さんに全部任せておけば安心」と言う感覚だったと思います。
「ピアノ vs 調律師」のような。
ピアノのメンテナンスにおいて、弾き手の方は不在でした。
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調律師だけではどうにもならなくなってきている
今はピアノにダメージを与える環境要因が大きくなりすぎて、調律師だけではどうにもできない範囲がどんどん増えてきています。
調律師がそのピアノに関われるのは年間通して数時間程度。それ以外のはるかに長い時間は持ち主の方に管理してもらうしかありません。さらに、持ち主にしかできないのが「この作業をする」という最終的な判断。
適切にキープしながら過不足なく手を入れて行くには、弾き手の方にもピアノというものについて知ってもらうことしか無いと思っています。
ピアノはこれだけ身近な楽器であるのに、調律師という存在がいることでブラックボックス化していました。「全部お任せください」はある意味、締め出しだったとも言えます。“弾き手はピアノのことを知らなくて良いし・知れない”と言う状況は、ピアノの大衆性を考えると特殊です。
確かにピアノのあれこれって実際にピアノをいじっていないと伝わりづらい絶妙な部分も多いです。それでもなんとか共有したい。そう思って日々noteを書いています。
弾き手と調律師が同じ方向を向いて、協力してピアノを守っていく。
「ピアノ&弾き手 feat.調律師 vs 狂わせようとしてくる諸々」
そんな関係性がこれからのあるべき形だと思っています。
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