![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160322232/rectangle_large_type_2_adc08d2c2145a583fe84f1cff06c71aa.jpeg?width=1200)
セイドー外国語学院と伝説の教科書
私たちの原点
私たち「英語文化学院あすなろ」の原点は、兵庫県芦屋市のセイドー外国語学院です。セイドー外国語学院は関西の英会話学校の草分け的存在で、2012年に実質的に閉校となるまで60余年、多くの英語話者を排出。中には親子三代に渡り英語上級話者に成長したケースも多くありました。私たちの学院の講師はこのセイドー外国語学院の講師としてキャリアをスタートさせました。最盛期には、各学期の申し込み期日に学院の前に行列が出来るほどの人気でした。各クラスは厳格なカリキュラムに沿って運営されており、徹底した口頭練習が有名で、学期末にはテストを実施。一定のレベルに達しないと次のクラスに進級できませんでした。
そんなセイドーも阪神大震災の後、いわゆる「駅前留学」的な英会話学校が台頭し、徐々にかつての勢いを失い始めました。私がセイドーに勤め始めたのは阪神大震災から約8年ほどたった頃でした。生徒の数は少なくはありませんでしたが、ずっとお勤めの方に伺うと最盛期と比べると随分寂しくなったとの事でした。
この外国語学院のテキストがスゴかった!
初めて担当したクラスは高校生でした。会話の教科書を渡されましたが、使い方の説明はありませんでした。中を見て驚きました。私が知っていた会話のテキストとは全く違っていました。よくあるAさんとBさんの会話の文章が並んでいるのではなく、ひたすらひとつの型の文章を単語を入れ替えながら話す。次のページでは同じ種類の質問にチャートに書かれた絵を見ながらひたすら答える。フリートーク的な要素はそれぞれのチャプターの最後にほんの少しだけ。
まさに夢の教科書!
日本語話者にとって一番難しいのは「英語の語順に慣れる」ことです。語順が違うと思考する順番も異なります。紙に書くならまだしも「話す」となると、文を組み立てて実際に口から英語が出てくるまでに時間がかかりすぎてしまい、結果、会話について行けなくなるのです。そうなるとどんどん口が重たくなります。日本語話者がよく陥るのは、主語から話せなくて途中で文章が行き詰まってしまうこと。例えば、「昨日は運動会がありました」という時にパッと浮かんだ「運動会」から話し始めてしまって後が続かないのです。
私は元々、音楽大学でピアノを専攻していました。留学も語学ではなく音楽留学でした。ピアノの練習法に慣れていた私は、いつも思っていたのです。「ハノンの指の基礎練習みたいなものが英語にもあれば、もっと英語が口から出てきやすくなるのに。」それを体現したのがまさにこのセイドーのテキストだったのです!
次回はこのメソッドのどこがスゴいのかをお話ししますね。