乳がんの告知
セルフチェックでしこりを発見し、病院へ行きました。そこで乳がん検査をして、今日はその結果を聞きに行く日です。
朝からなんだかそわそわしてしまって、何度も部屋の中をウロウロ…
母に「ご飯食べなさい。」と言われ、ハッと我に返り、「はぁい」と言いながら席に着く。
お味噌汁のいい匂いが漂っている。
いつもなら「いただきます!!」と同時に勢いよく食べ始めるが、今日は箸でつつくだけだ。
「どうしたの?具合でも悪いの?」と母は心配そうに見つめる。
「ううん!なんでもない!」と満面の笑みで答える。
ウソをついてしまった。
本当は全然大丈夫じゃないし、心配をかけたくないので、親には乳がん検査の事自体話していなかった。結果が出たら言おうと思っていた。
そして、身支度を済ませ、家を出て病院へ向かう。
なんだかその足取りは、いつもより重たい…。
病院に着くと受付を済ませ、待合室でいつものように待っていた。
いつもより少し待ち時間が長く感じた。
名前が呼ばれ、扉の前で深呼吸をしてから入室した。
いつもの先生の笑顔がそこにはあった。だが、少し強張っているようにも見える。
「お入り下さい。」そう言われ、荷物を置き、椅子に座った。
「こんにちは、その後何か変わった事はありませんか?」最初は少したわいもない話をした。先生がリラックスさせてくれようとしたのだろう。
「さて、本題に入りましょう。先日行った乳がん検査の結果ですが、トモカさん、あなたの右乳房に乳がんが見つかりました。」
((((((!?!?!?!?!?!?))))))
なんとなく想像はしていた。想像はしていたが、やはり衝撃的だったのか、身体が熱くなった。
続けて先生は言った。
「でも、しこりはちっちゃいから、ステージはⅠか0(ゼロ)かなぁ〜。そんなに心配いらないよ。超初期だから。」
そう聞いて、頭の霧が一瞬にして消えた。というか、消えざる終えなかった。
なぜなら、元々ガン家系なのでガンにはなるだろうと覚悟はしていたし、親とはあまり仲が良くなかったので、頼らずに治療したいという気持ちがあったからだ。ちゃんとしなきゃという気持ちがそうさせた。
「親御さんにもちゃんと伝えておいて下さい。あと、ガンの種類を知りたいから、次は組織診(生検)をします。また後日来て下さい。」と言われて病院を後にした。
私は呆然としていた。
次回は「もしもしお父さん?私乳がんになっちゃったみたい。」編です。
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