祖父母へ乳がんの報告をする
セルフチェックでしこりを発見し、病院へ行くと、乳がんだと告知されました。親と父方の祖父にはその事を伝えたが、母方の祖父母へは元々今日泊まりに行く予定だったので、着いてから伝える事にしました。
病院からバスに乗り、祖父母の家へ。
バスに乗りながら、「祖母は心配性だし、祖父は医療知識がないから、どう伝えれば上手く伝わるだろう?」と悩んでいた。
どっちにしろ、二人の悲しむ顔は目に見えている。
ここは、理解してもらう事に重点を置き、何回でも説明しよう!と意を決し、バスを降りた。
ピンポーン
祖父母の家のインターホンを押す。
「はいはーい!」
いつもの祖母の元気な声が聞こえた。
深呼吸する。
ガチャ…
「あらトモちゃんよく来たねぇ〜!ほら!上がって上がって!」
「ありがとうおばあちゃん!久しぶりだね〜」
そんないつもと変わらない会話。
「おう!よく来たな!」
「じいちゃん久しぶり!お邪魔します。」
大歓迎だ。
祖父母は私の事を本当に可愛がってくれている。
そして私も、祖父母の事が大好きなのだ。
そんないつもと変わらない会話をいくつか交わし、「お茶でも飲んだら?」と、ゆっくり話せる時間が来た。
お茶を少しすすって、一息つく。
祖父母もリラックスモードに突入してるみたいだ。
タイミングは今しかない。
「おばあちゃんおじいちゃん。真剣な話があるんだけど、聞いてもらってもいいかな??」
今日は、ちゃんと、乳がんの告白をする前に、前触れを話す事が出来た。
「どうしたの?急に改まってー」
目を丸くしながら祖母がこちらを見る。
「この間ね、脇下にピリピリした痛みがあって、なんだろうとずっと思ってたら、ブラジャーに茶色い液体がつくようになったのね。だから、胸を触ってみたの。そしたら、固いしこりみたいなのがあって、すぐに病院に行って色々検査してもらったの。それで、今日結果が出て、乳がんだって…。」
「えぇー!?」
先に驚いたのは祖父の方だった。
普段は寡黙な祖父が驚いていた。
「病院に?乳がんって?言われたの?」
祖母は、混乱しているようで何から質問したら良いかわからない。という様子だった。
「そう。ステージは1〜4まであって、発見が早かったからステージは1か0で済んだの。超初期の乳がんだから、手術して、もしかしたら抗ガン剤もあるかもしれないけど、命は助かるから、心配しなくて大丈夫だよ。」と話した後、少しでも安心してもらおうと顔をほころばせた。
「本当に大丈夫なの!?ばあちゃん達に何かできる事があったら言うんだよ。できる限り力になるから!」
「おう!なんでも言いな!」
「ありがとうおじいちゃんおばあちゃん。何かあった時はご迷惑をおかけしちゃうと思いますが、その時はすみませんがよろしくお願いいたします。」と、深々と頭を下げた。
祖父母にとても感謝した。
「でも、命が助かって良かったね。命あってこその人生だものね。ばあちゃんの若い頃は戦争をしててね…」と、祖母の昔話が始まった。
みんなにガンを伝えた事で、不仲だった家族が一つになり始めた。
そして、協力してくれると言ってくれて本当に嬉しかった。
みんなの支えがあったからこそ、私は前にどんどん進んでいけるのだ。
早く良くなっていつか必ず恩返ししたい。と思った。
この気持ちは、乳がんと闘う覚悟をより一層強くさせた。
次は「抗がん剤をする前には歯医者さんに行くべし!」編です。
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