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自分がされて嫌な事は相手にもしない!という指導は正しい?!

こんにちは。
いつも子どものみかたブログをお読みいただき、誠にありがとうございます!


よく子どもに対して、友達と仲良くする事を教える方法として、

『自分がされて嫌な事は、相手にもしない!』

という事があります。

この理屈は果たして正しいのでしょうか?

最初、私がそれを他の支援者から聞いた時、

なんとなくモヤモヤした気持ちがありました。

でもまだそれはなぜなのか、当時はわかりませんでした。

なぜかわからないこともあって、その後はそのまま過ごしていたのですが、、

保育の仕事を長くしていると、

子どもをより深く知る事が出来るようになったり、

表情などで、本音に気付ける事が増えてきました。

その中で、少しずつモヤモヤした気持ちが何だったのか、わかるようになってきました。

何かで勉強したというよりも、子どもに教えてもらった感じです!


より細かく子どもを支援しているうちに、この『自分がされて嫌な事』が相手も同じように本当に嫌と言えるのか?!という疑問が出てきました。

ここにまず引っかかっていたんだと気付きました。

自分がされて嫌な事って何があるでしょうか?

幼児期では、例えば4歳児くらいまでなら、

他児からの他害的行為のたたかれる、噛まれる、押される、邪魔されるなんかが単純に嫌でしょうね。

でも、

まだ4歳児までだと、

自己中心性が残っている事があり、

世界には自分だけしかいない!(他の人にも、自分と同じ様に意思や気持ちがあると気付いていない状態)

って思っていたりします。

自他の区別が曖昧なことも含めて。

その段階では、

相手が同じように嫌だと感じる!と想像する事はかなり難しいと思われます。

間に大人が入って、

『誰々さんは嫌なんだって!』

と代弁して伝えるしかないと思われます。

その時はわからなくても、気づく日が来るまで

それでも、最初は何を言われているのかわからないでしょう。

大人から注意されたり怒られたりして、わかってやめているように見えますが、

本当にはわかっていない場合が多いと思われます。

相手が嫌がるからという意味がわかってやめるようになったというよりも、友達に他害的行為をすると大人に責められる、それこそ嫌な事をされるからやめておく、となっている可能性が高いです。

そのような段階では『自分がされて嫌な事は相手にもしない!』という指導は、言葉の意味を理解する上でも難しいでしょう。

そして、

言葉の意味もある程度理解が出来て、自己中心性からの脱却もある程度進んだ5歳辺りになりますと、

嫌な事も好きな事も個々にハッキリしてきます。

叩かれる事に関しても、

以前は相手が邪魔に思えたり、不快に思えたら叩く!だったのが、

ふざけて遊びとして叩く!という行動が出てきます。

アニメや動画、兄弟などの影響があったりすると、家で格闘技や闘いごっこをよくしていて、園の友達にも何気なく遊びで叩いたりする事があったりします。

相手も望むところで、楽しく闘いごっこに発展していきます。

そこでエスカレートしていき、

まだ力加減が難しく、喧嘩になってしまう事がよくあります。

そんな時は遊びとして成立するために、大人が力加減を教える必要があります。

子どもは力加減が難しい場合が多々あります。

幼児にとって、中くらいって意外と難しいんですよね。

概念的にも。

そんな時は『今のは10くらいかな』とか『今のは100でやり過ぎかな』と伝えたり、

手と手の幅を広げたり狭めたりして、

視覚的に力加減を伝える方法もあります。


年長以上になってくると、

自分がされて嫌な事に違いが出てきたり、

感じ方のレベルに差が出来たりするのに、

自分がされて嫌な事は相手にもしない!

をそのまま守ろうとすると、

相手とズレが出てきてしまいます。


また、

いろいろと思考をめぐらすような子どもは、

自分がされて嫌な事は相手にもしない!ようにするけど『自分が好きな事なら相手にしてもいいんでしょ?』

と考えたりします。

何やら国語や算数の文章問題みたいですが苦笑

それは相手にとって、とても迷惑な場合があります。

闘いごっこが苦手な子どもも居ますしね^^;

そして『自分がされて嫌な事は相手にもしない!』というねらいを考えると、

『自分が嫌と感じている事は、相手も嫌と思っているんだよ!』という事を伝えたいのだと思うのですが、

そういう場合が多いかもしれませんが、

全てではありませんし、

それに気づく事が出来たとしても、私はあまり重要な事とは思えないのです。

それよりも私が大事にしたいのは、

自分が好きだったり嫌いだったりする事は、他の人もそう思う人も居れば、そう思わない人も居るよ!』ということなんですよね。

簡単にいうと、

他人にも自分の気持ちや考えがあるんだよ!

だから、相手が好きか嫌いかわからない場合は、

一度確認してみようね!って事なんです。

もし嫌だ!と言われたらやめようねと。

それを単に『自分が嫌なことは相手にもしない』とルール化してしまうと、

相手をより深く理解する機会が奪われてしまい、

コミュニケーション自体が必要なくなります

それが一番の問題じゃないかなって。

それが私が感じていた、モヤモヤの正体でした^_^


※元々子どもにやや発達の凸凹などがあって、相手の気持ちを想像する事が難しい場合は、別途支援が必要な場合があります。その場合は、この話のようにルール化して、この状況や場面ではこうする!この時はこう考える!というように、その時々でルール化する事で、社会性が保たれてスムースなコミュニケーションが取れるという事があります。


最後まで、自分がされて嫌な事は相手にもしない!という指導は正しい?!をお読みいただき誠にありがとうございました。
もし、共感して頂けるところがございましたら、スキ!をして頂けたら、とても嬉しい限りです☺

国試保育士遊asobu☆




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