
母の変化とアルツハイマーの診断
今年に入ってから、踏ん張りどころの私にさらなる試練がやってきたお話です
母には免許返納を考えた方がいい。と言ってきました。
「スピードを出すわけではないのに」「事故するなら早くに事故してる」「いつもいつも乗るわけではない」「田舎だから不便」さまざまな言い訳を言われました。
そんな中、「勝手にすればいい」「もういい!」「好きにしなさい」と言い放ち勝手に電話を切られる始末。
よく考えたら、ここ1年ほどで、母の様子が少しずつ変わっていったな。と思います。
最初は気のせいかと思っていたけれど、今思えばその兆候ははっきりとあった。
1. 変化の兆候
母は以前に比べて怒りっぽくなった。
些細なことで機嫌が悪くなり、私に対して強く当たることが増えた。
ご近所さんから何か言われてる気がするようでカーテンも開けません。
被害妄想のような言動が目立つようになり、「みんなが自分を悪者扱いしている」「何か隠されている」と言うことが多くなった。
それが嫌で車で出かける。
いるもの、いらないものがわからなくなり、美味しそうだから。と買って帰る。
冷蔵庫、野菜室、冷凍庫はお惣菜や肉、魚でパンパンでした。
何ヶ月も前のものや冷凍が野菜室に入ってたりと、おかしなことまみれなのです。
私が言うと、また怒る。
「そのままでいい!あとで食べる!」と言います。
「いつもいつも食べるわけではない」と言うのに、さっき食べていたのに、また食べてることが増えたのです。
さらに、不思議なことに「電話が鳴っている」「電話が鳴ったのに取る前にすぐ切れる」と言うことが増えました。
しかし実際には電話は鳴っていない。こうした幻聴のような現象も、アルツハイマーの症状の一つなのだろうかと考え始めました。
ある日は、いつも通る道じゃないところを通ったら、病院への道がわからなくなったと連絡がありました。
ここから、どうやっていくの?と。
なんとか家には帰り着いたようですが・・
そんな中、介護認定がなくても高齢者向けのサービスが自治体であることを知りました。
免許返納をしたとして気になるのは、ご飯と家に篭って精神的にも病んでしまうのではないか。と考えたのです。
そこで利用できる、手摺取付補助、配食サービス、週1のデイサービスのお話を自治体の方が来られて説明していただきました。
初めは、正直に言うと「母は嘘をついているんだ」と思っていました。
都合が悪くなると忘れたふりをしているんだと。
それからも、電話が鳴るけど取れないと、何度も何度も電話がありました。
配食サービスの打ち合わせの時に確認しました。
鳴ってません!気のせいだったのです。これって幻聴?と思い、その足で脳神経外科に行ってもらいました。
2. 診断を受けるまで
こうした変化を見て、最初は「年齢的なものかな」「嘘をついているんだ」と思っていたが、次第に「何かおかしい」と感じるようになりました。
病院で相談し検査した結果、母は軽度のアルツハイマーと診断されました。
脳の萎縮が強い。とのことでした。
診断を受けたことで、今までの行動の理由が少し理解できた気がします。
単なる性格の変化ではなく、脳の働きが影響しているのだと知ることで、母への接し方を考え直すきっかけになりました。
「次の免許の更新はできないだろうね、もう車は乗らない方がいいよ」と先生に言われていましたが、そこでも母は「田舎だから困る」と言ってました。
「自分が迷子になるだけならいいけど、大きなことになったら大変だからね」と言われてました。
「次の免許の更新はできないだろうね」と言われ、母は自慢気に「あと2年あります」と・・先生は話を続け「もう乗らない方がいいからね」と。
「認知症の専門は精神科なんだよ。お薬もあるけど、話を聞く限り、更に怒りっぽくなる方もいるからどうかなーって思うから、気になるようなら精神科の先生に一度診てもらうのがいいと思うよ」とのことで、お薬はもらいませんでした。
そして、子供の時の話が増えてきます。
大人になってからや、私たちが子供の時の話ではなく、自分の結婚前までの話が増えるように思います。
3. これからどう向き合うか
私は脳の病気の時に、失語や思い出せない。トボトボ歩く。地図や電車の乗り方もわからない。そんな状況になってました。
母を見ていて感じるのは、誰も寿命はわからない。
記憶を失くすって辛いな。って思います。
亡くなった父は事故の後遺症から、記憶がわからなくなっていきました。
あっという間に私は看護師さんや施設の介護の方やご近所さんになってました。
本当に元気でなんでも自分でやる元気な父だっただけに、施設に入って好きなことができずにかわいそうだな。と思ったものです。
だけど、そんな記憶も無くなっていくんです。
「憎まれっ子世に憚る」と言うように、母は死ぬまで文句を言いながら元気でいるものだと思っていただけに、ちょっと悲しいですね。
友人のお父さんがアルツハイマーと診断されて「あっという間に、みるみる悪くなるからね」と聞きました。
母は1人暮らしです。
施設入所やデイサービスなど、明日も支援担当の方が来るようになってますので、話を聞いて帰りたいと思います。
これも「君ならやれる」と言う神の悪戯でしょうか?笑
いいなと思ったら応援しよう!
![巡工房 [Nature-Inspired Crafts]](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/163278145/profile_e31b5b620f4d74ffe1c96c428cbdb9f7.png?width=600&crop=1:1,smart)