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映画記録「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」
春はやっぱりドラえもん。
予告編を観て、今年は行くか悩んでいたけどPVとは違うと噂を聞き、観てみることに。心がポカポカしたよ〜。
あらすじ
学校の演奏会に向けてリコーダーを練習しているのび太たち。
のび太がリコーダーを吹くと、のんびりのん気な「の」の音になってしまう。
苦手なリコーダーの練習をしているのび太の前に、不思議な少女・ミッカが現れる。
ミッカはのび太たちとの演奏が気に入り、音楽がエネルギーになる「ファーレの殿堂」へ招待する。
この殿堂を、音楽の力で復活させるために、のび太たちはひみつ道具「音楽家ライセンス」を使って楽器を選び、ミッカと共に演奏する。
初めはチグハグだった演奏もだんだん上手くなり、演奏を楽しみながら、音楽のエネルギーによって「ファーレの殿堂」が少しずつ復活していく。
しかし、世界から音楽を消してしまう不気味な生命体が地球にも迫ってきていた……。
感想
まず冒頭から、音楽の歴史が映像で流れる。
音楽の世界に没入していく感覚。音楽がビジュアル化されており、全編を通して、音楽そのものの力を感じる。
印象に残ったシーンは、音楽がなくなるところ。予告編でも流れているシーンです。
音楽の授業を受けたくないのび太がひみつ道具「あらかじめ日記」で「音楽がなくなる」と書いてしまう。授業どころか世界から音楽が消えてしまう。
音楽が消えると、みんなが少しずつイライラし始める。音楽がないので、鼻歌などで自分の機嫌をとることもできない。キュウリを刻むリズムや赤ちゃんをあやすための子守唄。この世の中ってたくさんの音楽で溢れている、と気付ける。
そして、奏でることは協調すること。
「ファーレの殿堂」を復活させるためには音楽の力が必要なので、のび太たちで演奏を始める。
でも最初はうまくいかない。お互いが主張しては奏でられない。
少しずつ、協力して盛り上がっていくと個々の演奏も成長していく。
誰かと演奏することは、ひとりではできない領域である。
コロナ禍などで、誰かと協力する、この感覚が薄れているようには感じる。
そう考えると、子供たちにとって、「面白い」だけじゃなくて「教訓」もある映画でした。
ドラえもんの映画は子供も大人も楽しめますが、今回は特に、コロナ禍で友達や仲間との距離が遠くなってしまった子供向けのように感じます。
そして映画オリジナルキャラクターのミッカちゃんが可愛い。
それに明るい。そして健気。
最初は、河川敷でリコーダーを練習しているのび太の隣にフッと現れて歌を歌う。言葉も通じないので、正直描写不足で感情移入しきれないまま「ファーレの殿堂」へ向かう。のび太たちとの演奏で「ファーレの殿堂」が少しずつ復活していくと、地球の偉大な作曲家の名前をオマージュした住人のロボットたちも復活する。
その住人たちから、ミッカが「惑星ムシーカ」の住民であると明かされる。
(HPに載っているのでネタバレじゃないよ)
ミッカは何者なのか、感情移入し始めるともう物語に夢中。
よく今まで頑張ってきたね、って気持ちになる。
「ひとりじゃなかったんだ」と呟くシーンに重さがあって、映画では描かれないミッカの今までを考えてしまう。
そしてエンドロールで泣く。去年もエンドロールで泣いたわ。
エンドロールで劇中に残った疑問を解消してくれる。
また、クライマックスにおいて、のび太が周りから馬鹿にされていた「の」の音がきっかけになるところもそれぞれの音楽の「個性」を認めるようでグッときた。
入場者プレゼントで小冊子がもらえる。
ひみつ道具「コエカタマリン」で遊べるデジタル付録付き!
コエカタマリンが経験できる時代が来るなんて。
ドラえもんと会えるのももう少しだな〜。
【映画ドラえもん のび太の地球交響楽】
監 督:今井一暁
声 優:水田わさび、大原めぐみ
公開年:2024
▽2023ドラ映画の感想「のび太と空の理想郷」
▼映画記録