推理も演技バトルもある映画「十二人の死にたい子どもたち」
タイトル＝あらすじなので、物語が分かりやすいです。また、12人分の死にたい理由があるので展開に飽きませんでした。
廃病院に集まった12人の子どもたちの目的は、集団安楽死だった。しかし、会場に集合すると、13人目が待っていた。
不自然で奇妙な出来事が起こり始め、12人は話し合いで解決しようとするが――
とにかく展開が多くて飽きさせない。事件が起きて、犯人が分かり、犯人も自白して、そんなあっさり？ と思っていたら、次の展開へ。登場人物が多いのに、話も設定もトリックも分かりやすくて、映画ってすごい。素直に物語を楽しむことが出来ました。
有名な若手俳優さんが多く起用されています。この人も出ているのか、と驚きながら鑑賞。また、言い争いのシーンは1対1の演技バトルがかっこよくて痺れます。特にアンリ（杉咲花）の発言する冷静さから言い争う迫力まで、印象に残りました。
舞台は廃病院。廃病院にしては美しい……けれど、ごちゃついている。後から思い出すと、キーアイテムが目立つようになっていて面白い。
『廃病院』というホラーな感じや、『12人なのに13人いる』なSFっぽさもあるミステリーな感じで、謎どころが多く、楽しい。そして誰もいなくなるみたいなミステリーかと思ったけれど、青春みたいなわちゃわちゃもあってホッとしました。
違和感が解かれる気持ちよさがありました。
普段ミステリー映画を観ていない学生などがターゲットだと思います。エンドロールに解答編があり、一度で二度観れたようなスッキリ！
『死にたい』と願うセンシティブなテーマの映画ですが、みんな“子ども”だった。それを思い出す映画でした。
【十二人の死にたい子どもたち】
監督：堤幸彦
出演：杉咲花、新田真剣佑 他
公開年：2019
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