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読書記録「名作コピーの教え / 鈴木康之」

2024年現在、宣伝会議コピーライター養成講座を受講中です。
広告コピーの勉強は、言葉の勉強。
自分の骨身に染み込ませようと食らいついています!

講義では、広告コピーの勉強になる本が紹介されることもあります。
講師によって様々ですが、何度も勧められる本が「新・名作コピー読本 / 鈴木康之」。

でも、本屋に売っていない……
1987年出版。ネットで探せば中古本もあるけど
手にとってから購入を決めたくて、なかなか手が出せない。

そして最も手を出しにくかった理由。
1987年のコピーテクニックが2024年に使えるのかな?

そんなとき「名作コピーの教え」を図書館で見かけて、ぱらぱら試し読みし、その帰りにネットにて購入。
じっくり読みたい〜な気持ちと、手に入るうちに手元に置いておきたい気持ち。

こちらは2015年出版の本なので
見たことのある広告も題材になっていました。

コピーライター養成講座に通うと
広告コピーが好きなオタクもいますが
"広告コピーオタク"の概念が変わる1冊でした。


まず「はじめにだいじなこと」で書かれていた、ゆっくり読むことの大切さ。この本に限らず、大事にしていきたい。

ゆっくり読んでください。日常、新聞やポスターを前にしたときの一読者としてのようにさっと読んではいけません。テレビやラジオの一視聴者としてのように気楽に読んではいけません。
ひと嚙みごとに噛み砕くように注意深く読んでください。
そして、勉強する者らしく繰り返し繰り返し読んでください。

名作コピーの教えp.4

ボディコピーを中心に紹介されています。
そんな細かい気配りまであるの、と驚くとともに、そんなところまで分析できるの、と驚く。
著者の広告コピーオタクっぷりが凄まじく、広告コピーってこんなに分析できるものなのか、とその深さにはまりそう。

オススメの読書法や表現方法の学び方まで書かれていて、いろんな視点が複雑で勉強になる。

印象的だったのは、読み比べ。
例として、源氏物語が挙げられている。
平安時代に書かれた物語を、いろんな人が現代語訳している。
恥ずかしながら、源氏物語にさまざまな訳があることも知りませんでした。
この本では、同じ文章の現代訳が載せられており、読み比べの解説がされています。
ひとそれぞれ言葉や文章、場面の受け取り方が違うこと。言葉に正解はないことを実感。

また、私はこの本で、カフェオレとカフェラテの違いも知りました。
たくさん広告の事例が載っている=いろんな情報が学べることでもあり、言葉の教え以外にも、人に話したくなるような豆知識も知りました。

コスパにタイパ、何かと現代人は焦りがちですが、ゆっくりじっくり学ぶことの重要性を再認識しました。


読了の嬉しさ!
分厚い本をじっくり読んできたので開放感がありました。
持ち歩きには適していない大きさ・厚さだったので、家でじっくり少しずつ読んでいました。

まだ読んだ実用書の冊数は少ないですが、実用書の書かれ方って3パターンに分かれる印象を受けています。

1.講義形式
→自分が生徒の中のひとりとして聴講している感じ。
2.インタビュー形式
→著者と誰かに教えているのを外から観ている感じ。
3.対話形式
→著者と会話している感じ。

「名作コピーの教え」は3。
相槌を打ちながら読むので、理解は深まるけれど、時間がかかる。そして休憩がないと、疲れる~。
なので、読み切った解放感と充実感が大きい!
勉強というより『読み物』な印象。

たくさんのコピーが紹介されていたので
講義みたいにノートを取りながら再読したい。
掲載されたコピーを写して解説を書き込んでいく予定です。

あとは好きなコピーや言葉は分析したい。
短歌は最近、歌評というカタチで歌集記録を付け始めました。
なぜ好きなのか、分析することで、意識的に自分の好きな言葉を書けるようになる、と信じています。

【名作コピーの教え】
著 者:鈴木康之
出版社:日経BPマーケティング
発行年:2015年


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