【えーる】これぞ、鹿野の冬
全国的に寒さの強まる毎日、もしかすると雪の降る地域にお住まいの方もいらっしゃるかと思います。
本稿では「 #みんなでつくる冬アルバム 」への参加を兼ねて、山口県周南市鹿野の冬模様をお届けします。
大潮地区を歩く
今回、取材に向かったのは鹿野の中でも特に雪深い大潮(おおしお)地区。実家からさらに山を越えた先にある地区です。
もっと寒さが厳しい時だと、大人の膝上まで雪が積もることもある地区で、冒頭の写真の通り、田んぼも真っ白です。
ひたすら伸びる国道315号線を進みますが、自動車を停めるような広場があるわけでもなく……なんとか車道のそばに、車を停めても大丈夫そうな場所が見つかりました。
とはいえ、うまく撮影スポットがその停車場の近くにあるわけでもなく、車道に停めてしばらく歩くことになりました。
歩道は雪で埋め尽くされていたので、車道と歩道のギリギリの場所を歩くことになりました。かなり車が行き来するので、かなりドキドキ……。
午後3時、十分に気温が上がりきっているはずの時間帯ながら、気温はわずか3度。氷点下に達し、突き刺すような寒さに襲われる朝晩に比べればずいぶんマシですが、肌の露出した頬や手先には思わず「さむっ」と声が出てしまうような寒気がまとわりついてきます。
橋を渡る時、シャーベット状になった場所に足を突っ込んでしまい、スニーカーに水がしみてしまいました。この寒さの中、水が入ってくるととても冷たい……! 足跡のない場所を選んで進むと、それ以上水の被害を受けることなく進むことができました。
振り返ってみると、自動車のタイヤ以外には自分の足跡しかない橋の上。
新雪に足跡をつけていくの、なんだか楽しくないですか?
冬も、鹿野の季節
以前、秋の風景で鹿野の漢陽寺を取材したことがあります。
この時は、やっぱり秋の紅葉が心にしみる、と思っていましたが、雪深いこの冬の光景も、鹿野を語るうえでは外せない光景だと感じています。
高原の町である鹿野は盆地という地形上、冬はとても寒い場所です。積雪量も周南市内の中でもかなり多く、市街地に降雪がなくても、鹿野は猛吹雪だったということもよくある話です。
肌を刺すような冬の風、見渡す限り、白ばかりの地面。今回の取材ではまだ積雪は穏やかな方だったので山々には白が見えませんでしたが、より降りしきった時には、山も真っ白に雪化粧する姿を見ることができます。
秋の赤に対比するように、一面の白い世界になる冬。
交通事情もあるので気軽にお越しください、とは言い難いところですが、ぜひ写真だけでも楽しんでいってくださいね。