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ぼよぼよピアス事情

 ちなみに、『蛇にピアス』は原作小説の方が好きだ。吉高由里子も高良健吾も井浦新も大好きだけど!映画の方はピアスの美術や衣装がパチモンばかりなのがどうしても気になっちゃう。


耳の拡張器逆だろ、というのはおいておいても、唇に拡張器さしてるのがありえない(口の内側に棒が出てることになるから喋ったり食べたりできない)。鼻にも8Gぐらいの拡張器さしてるのもマジで意味不明。そこ骨だぞ。

 私も昔「ピアス穴の拡張」というのをしたことがある…
 それはもうほとんど黒歴史なのだが、その大昔に拡張していたみみたぶの皮膚が元に戻らなくて、普通のリングピアスをつけているとそのぼよぼよした感じの見た目の穴はなかなか隠せるものではない。その上皮膚がピアスに引っ張られて下に伸びるので、ぼよぼよな穴が縦長に伸びて見えるようで、「かんちゃん耳たぶ千切れそうだよ」と指摘されることが多くなってきた。がーん。それがやっぱり恥ずかしくて、普通のストレートバーベルのピアスに変えたけど、シャフト(ピアスの長さ)が長すぎるのか、すぐ、びよーんとキャッチが飛び出ちゃって、千切れそうなぼよぼよの穴丸見えではずかしいの変わらなかった( ; ; )

 某山手線沿いの某通りの裏路地に思い出の…お気に入りのボディピアスの専門店があって、そこはありとあらゆる種類のボディピアスを置いているエデンだった。普通のストレートバーベルから、ニップルや、フォーセプト(ピアスを綺麗に開けるための鉗子みたいな器具)や60mmぐらいある超巨大な拡張器まで、まじであらゆるものがあった。おそらくオリジナルのピンク色の蜘蛛のイラストが印刷された包装紙にパッキングされた無数のギラギラやピカピカが狭い店の内壁いちめんに、上から下までフックにかけられてずらっと並んでいてそれは圧巻だった。見るだけで心踊った。わけのわからない形状のものは、名前を覚えてあとで調べてどんな体の位置にどんなふうに使うものなのかを知った。ストレートバーベルでもシャフトがすごく短いのからすごく長いのまで置いてあるし、ゲージもたくさん種類があるし、金属の種類まで選べるので重宝していたんだけども、ここ数年はボディピアスをつけるのをほとんどやめてしまったので通わなくなっていたが、ぼよぼよの穴を隠すためにサイズの合ったピアスを買いたいので久しぶりに行きたいが、某中華資本系通販サイトやら何やらで格安でボディピアスも売られていたりする昨今、かの店は健在なんだろうか…。

 店主と思われる人は、ボディピアスなど無縁そうな見た目のおじさんで、会計時にありがとねん、と言ってくれる。一度だけ会計後にぼそっと話しかけられたことがある。「あれ、M1だね…」と。私の前に会計した友人が黒のM1ジャケットを着ていたので、その背中を見て言ったんだと後でわかった。しかし愚かしいことに自分は当時エムワンという言葉の意味が全くわからなかったので、「あ、ですかね…笑」と返すしかできなかった。



 これからピアスを拡張しようとしている人、こういうリスクがあるんで後悔ないようにやってほしいです!



 自分は半年ぐらいで16Gから0Gまでいったけど、いよいよつぎの00Gをクリアしたら単位がGからmmに変わるぞというタイミングで皮膚が耐えきれなくなり、拡張を辞めてしまった。みみたぶが拡張でちぎれそうになった、という訳ではない。面積でいえばまだまだ余裕はあった。しばらく0Gのトンネルはつけていたけど、なかなか安定せず皮膚がじめじめと荒れてしまったのだ。周囲に拡張を気持ち悪いよー!と指摘されつづけたのも大きかったと思う。それで、自分の皮膚も嫌がってるっぽいし、周りも嫌がってるっぽいから、やめるかー、となった。

 それで、すっかりきっぱり、やめた。

 トンネルを外すと、拡張されていた皮膚はみるみる萎んでいき、肌荒れも治った。しかしすべては元に戻らなかった。ぼよぼよと萎縮して皺が寄り、皮膚のくせに粘膜じみた色味なので最初は本当に肛門のような感じになっていた。私はしばらく片方の耳たぶに肛門がある人間だった。でっかい拡張の穴がぼよぼよとしぼんでしまうと同時にピアスそのものへの熱もしぼんできて、他のボディピアスもやめちゃおうと思い始めた。軟骨や唇につけていた金属を次々に外していった。

 唇に巨大な皿を入れている民族だっているのに、首に輪をはめて長く加工している民族だっているのに、そういう人々に面と向かって気持ちわるい!と言わぬであろう人々も、自国の若人が耳を拡張しているのを見ると気持ちわるい!怖い!とちゃんと言ったりするのだ。それがよくわからない。民族の場合は文化として成り立っているから気持ち悪くない、というのは理由にならない。ボディピアスだって拡張だって歴史ある文化だ。どうスタートしたって良かろう。


 ボディピアスをあけるのは結構なれているので、もしだれかピアスを開けたいけど病院やスタジオは高いけどなあというひとがいたら、ぜひ自分を呼んでください。とにかく早く済みます。
 自分はそういう感じでしばらくピアスを開けていないが、開けたいとずーっと思ってはいる。耳や口はもういいから、お腹に開けたい。へそに。でもへそにピアスをつけるということは、少しの間身体的に孤独になるということなのだ。少しの間孤独になる辛抱。修行のようだ。精進と修行が必要になった時に行おうと思う。


へそピアス開けました

 そんな感じでピアスに関する文章を書き散らしたまま、投稿せずに2週間ぐらい放っておいたんだが、なんとおとといついにへそピアスを開けてしまった。キャー!
 というのも、その日野暮用があって午後はずっと高田馬場にいたのだが、急に池袋に住む友達が‘鼻ピアスを開けてくれないか’とメールしてきて、‘せっかくだから今日やろう’ということになって、なんならせっかくだから自分も開けちゃおうかな、みたいな感じになったというだけなんだけど、結果的にめちゃくちゃ失敗してパニクってへそに穴2回開けたりしてへそに血の池できたりして怖すぎる感じの数十分だったんだけどなんとか開くには開いて、ファーストピアスつけて元気にやれて〼。

友達の鼻ピアスも綺麗にできたよ!(o^^o)

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