何言われたって自分らしくいきたい
昔からまわりに色々と言われてきた。
「太ってる女って好かれないよ?」
「髪短すぎて男みたい、そんなんじゃ彼氏できないでしょ笑」
「メンズライクな服好きとは言ってたけど女の子は女の子らしい服着るべきじゃない?」
もっと言われてるけど一部取り上げればこんな感じ。高校生の時までは周りの目が気になりすぎて「そうかそう思われちゃうのか…」と酷く落ち込んでしまうことがいつもあって、ショートヘアが好きだったけどセミロングまで伸ばしたり、部活の他に水泳を始めたり、メンズライクな服をやめて女の子らしい服を買ったり、全部直していた。本当はまわりの意見に流されてるそんな自分嫌だったけど、好かれないよりはマシだろうと、そう思ってた。というか無理やり思い込ませていた。
でもそんな自分に終止符を打とうと思ったきっかけがある。大学に進学してからも相変わらずまわりの意見に流されてばかりで、まったく自分らしい所が私には無かった。そんな時、当時付き合っていた彼氏から、
「サワってメンズライクな服似合いそうだな〜、今度一緒に古着屋さん行こうよ!」
と誘われた。「メンズライク…?女の子なのにそんな服着たら嫌われそう」と思ったけど、彼のためならと古着屋に行くことを承諾した。古着屋に行って彼に服を選んでもらってそれを着た時に彼はポカンとした顔をしていた。「そんな似合わなかったかな…」と不安になっていると
「すっごく似合ってるよ、いつのも服も可愛いけど俺こういう服の方が好き。可愛いよ」
と嬉しそうに言ってくれた時、心の中で泣いた。
メンズライクの服着たって好きでいてくれてる人はいるじゃんかって思った。
家に帰ってから、彼に打ち明けた。
「あのね、本当は私、メンズライクな服の方が好きなの。それに、髪だってショートヘアが好き。だから今すぐにでも切りたいくらいなの。男の子みたいな見た目の方が落ち着くんだ。もしそうなっても好きでいてくれる?」
そう言うと彼は優しく笑って頭を撫でてくれた。
「なりたくない自分でいて辛かったでしょうに。僕はね、見た目が男の子みたいになったって構わないよ。見た目だけでサワを好きになった訳じゃない、サワの内面も見て好きになったんだよ。まわりがなんと言おうとありのままの、なりたい自分でいていいんだよ。我慢なんてしなくていいんだよ。」
そう言われて今まで心の中にあった異物みたいな物が無くなっていった様な気がした。その日、私はなりたくない自分とさよならをした。それからは、まわりに「こうしろ」「ああしろ」と言われても自分の好きなメンズライクの服を着て、髪も短くした。なりたい自分になっていく度に心が幸せで溢れていく。
何言われたって私は死ぬまで自分らしくいたい。
死ぬ時に「いい人生だった〜」って思いながら目を閉じたい。だからもう嘘の自分でいることはやめる
さようなら、嘘の自分。おかえり、本当の自分。
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