健康をつくり、まちをつくる
「ふまねっと運動」について調べ始めた私たちは、最初にこの運動を普及する活動をしているNPO法人の副理事長の尚和里子さんに全員で話を聞きました。
ふまねっと運動のはじまり
授業からNPOへ
最初は授業の一環です。大学では、生涯教育課程身体スポーツ教育という、学校教育だけではなくて社会全体の学びや教育を考えるという課程で学んでいたんですけれども、その中の教室の活動の一つとして地域の住民を対象とした健康教室を行うことになりました。健康教室では最初、「ラダー」という一本のはしごを床に敷いて「踏まないように歩いてみて下さい」ということでやって頂いたんですね。 そしたら結構ラダーを踏んでしまう人がいたり、踏んでることに気が付いていないっていう人が結構いらっしゃって。
そこで、転倒予防のために、足下の障害物に対してしっかり注意を働かせるとか体の動きをしっかり調整する必要があるねってことになって。最初1 本の縄はしごを横に 3 列繋げて、より注意をしなければいけないマス目を増やして、注意力の向上や転倒予防の防止に繋げていこうということで開発されたんです。
それがすごく人気になりまして。
初めは地域の方々 5 人くらいしか参加しなかったんですけれども口コミで徐々に広まっていって、月に2回教室をやって半年後くらいには 60 人くらいの人が参加してくれるようになったんですね。教育大では体育館でやってたんですけれども、道東の別海町ですとか白糠町とか浜中町から来てやってほしい、指導してほしいというリクエストを頂くようになって。今度は、運動そのものを楽しんで頂いたり学生が教えるだけではなくて、担い手を養成しようということになりまして。 2005年からふまねっとのサポーター養成講習という指導者を養成する講習会を開くようになりました。
各地域の住民、特に高齢者の方に集まって頂いて指導者になって頂くという事業を始めて、そしてとても社会的意義のあることだねということになりまして、組織を作りました。最初は NPO 法人ではなくて普通の法人格のない任意団体として活動を始めたんです。当時の団体名は「ふまねっと」ではなくて「地域健康づくり支援会ワンツースリー」だったんですが、それを住民と学生100名くらいで、一緒に起ち上げました。その5ヶ月後くらいに北海道庁に申請をして NPO 法人になりまして、そこからは事務局を置いたり、その 2 年後には札幌に事務局を移したりというような形で徐々に活動が発展していきました。
市町村にまた実績が広がっていって、北海道内 100 市町村くらいでサポーターさんが生まれたりして。各地域の住民、特に高齢者の方に集まって頂いて指導者になって頂くという事業を始めて、そしてとても社会的意義のあることだねということになりまして、組織を作りました。最初は NPO 法人ではなくて普通の法人格のない任意団体として活動を始めたんです。当時の団体名は「ふまねっと」ではなくて「地域健康づくり支援会ワンツースリー」だったんですが、それを住民と学生100名くらいで、一緒に起ち上げました。その5ヶ月後くらいに北海道庁に申請をして NPO 法人になりまして、そこからは事務局を置いたり、その 2 年後には札幌に事務局を移したりというような形で徐々に活動が発展していきました。市町村にまた実績が広がっていって、北海道内 100 市町村くらいでサポーターさんが生まれたりして。
今はもう160くらいまで広がっているところです。
ふまねっと運動の目的
「健康づくり」と「まちづくり」
ふまねっと運動の目的を大きく二つあげますと、健康づくりとまちづくりの二つになります。
まず一つ目の健康づくりにつきましては、高齢者や障がい者その他広く住民も含めてですね、身体的な健康、精神的な健康、そして社会的な健康を高めることを目的としています。
身体的健康と言いますのは、特に高齢者や障害者の認知機能や歩行機能をたかめて、認知症の予防や重度化予防、それから転倒を予防して健康寿命と呼ばれる、自分の力で生き生きと生活を送れる期間を少しでも長くすることが目的となっています。
次に精神的健康については、笑ったり喜んだりして、嬉しいとか楽しいとい う感情を作ってさらにその気持ちを他の人と共有できるようにすること、これによって鬱を予防したり、心の健康を保てるようにという想いが込められています。
そして社会的健康については、交流できる仲間を作ること、そして仲間との信頼関係を作って良好な人間関係を保つ、こういったことを健康づくりとしては目的においています。
そして、もう一つのまちづくりの目的については、一つは高齢者や障がい者、 特別なニーズを求めている方々と健常者が共に活動して認め合えるような状態、これをインクルージョ ンと呼ばれていますが、そのような社会を作るということです。
もう一つは、高齢者や障害者を健康づくりの担い手へとプロモーションして地域の中で堂々と活躍して、誇りを持てるような状態を作って行くこと。以上がふまねっと運動の目的になります。(砂押)
体験した方々からの声
「ふまねっと運動」は継続できる
高齢者の方ですとか、障がい者の方からの感想や反応から言えることは、今まではふまねっと運動のような活動がなく、身体的な健康づくりの面で見ますと、筋力を鍛えるような運動が多かったため、高齢者にとってはなかなかついていけないとか、機能が低下してくると少ししんどいというような話もあり、参加が継続できないという状況がありました。
しかし、ふまねっと運動が始まり、「これであれば継続できる」と喜んで継続して参加していただける方が増え、市町村の役場の関係者さんや社会福祉協議会の職員さんからも「ふまねっと運動への参加は皆さん参加率が高いし継続率も高いです」と評価をいただいています。また、その身体的な面だけでなくて、みんなで笑い合って仲間作りになっているのが良いという評価もいただいています。(木村)
高齢者への効果
生活に必要な機能の改善
これまでの研究の中では、高齢者の歩行機能と認知機能の改善の効果が示されています。1週間に一回90分のふまねっと教室に参加して頂いてそれを8週間継続してもらったんですけど、参加する人としない人では参加する人の方が早く歩けるようになっているという結果が出ています。
認知機能につきましては、パソコン上で青い光が6分割されたところを記憶するというテストでも改善したという結果が出ています。また、「自分が今健康と思うか」という質問に対しても、自分の主観的健康が良好であるという結果も出ています。
これからまた、研究は追加していきたいと思っています。(菅野)
尚和さんが携わったきっかけ
活動の中で見えた成長や意義
私はこの運動を開発した北澤先生の教え子になりまして、生涯教育課程にいた当時は、生涯にわたって学んだり成長するための教育とか、社会づくりについて学んでいたので、今やっていることはすごくマッチしている内容だなって思っているんです。在学中に健康教室活動に携わっていて、運営面にもちょっと携わるようになっていった中で、なんとなく自分自身が成長できたなという実感が湧いたり、この分野でもっと成長していけば、社会の中で役に立てそうだなっていう感覚が持てました。あとは何よりもその活動の意義を強く感じたっていうところが大きかったかなって思います。
大学生活だけを送っていると、大学という箱の中で限られた人間関係で過ごしているだけなので、社会に出て自分が社会人として活動するためにはその環境だけではちょっと不足しているなという思いがありました。健康教室で地域の様々な方たちと触れ合ったり、お話をしたり、一緒に汗をかいたりする中で、社会の中でわきまえなきゃいけないこととか、心がけなきゃいけない自分の態度ですとか、違う世代の方ともコミュニケーションをするっていう能力は少し成長できたかなって思いますね。
過疎化・高齢化がすごく進んでいるっていうこととか、人と人との繋がりが希薄化しているということもよく社会の中で言われているという状況もありました。またその頃は、おひとりで亡くなられた方に家族も近所もずっと気が付かないでそのまま一か月、二か月経ってしまったというような孤独死の問題をニュースとかでよく聞いていました。
このままいってしまったら将来どんな地域になってしまうのかな、っていうような不安とか、危機感というのがありました。そういうところで、健康づくりというものを通して、一緒に汗をかいたり、 一緒に笑ったりして自然と仲間になれるような機会をたくさん作っていけば、地域に人と人との繋がりが復活して、人の輪を作っていけるんじゃないかなっていう、そんなイメージが持てたんですよね。高齢化の状況ですとか、社会の状況を見たときにやはり10 年後、20 年後のために今この活動が必要だっていうようなお話も理事長からありましたし、自分自身も使命感をすごく感じて、それでふまねっと運動に取り組もうと思ったのが覚えている記憶ですね。(小林千)
活動を通じて感じたこと
人とつながりやすい場を作る
ふまねっとの活動の目的の一つとして、高齢者を健康づくりの担い手として養成するというものがあり、指導者講習というものをずっと続けています。私も高齢者の方にしたら若輩者ですので、人生の先輩に対して担い手を養成するなんてちょっと気が引けるなと初めは思っていました。
ですが、指導者講習を行っていくと、初めは緊張気味で自信がなさそうにしていた60代、70代の受講者の方が、講習会の最後には「これを練習していけば自分でも他の人の役に立てそうな気がしてきた」という風におっしゃってくださるケースが結構ありました。初めと終わりとで気持ちが随分と変わって表情も明るくなっていく様子はすごく印象に残っていますね。という風におっしゃってくださるケースが結構ありました。初めと終わりとで気持ちが随分と変わって表情も明るくなっていく様子はすごく印象に残っていますね。
また、指導者養成講習を行う中で、勉強したり成長したりする喜びを感じるというのに、年齢は関係ないと感じました。地域に貢献できる機会があるのはすごく生きる上で喜びや力になるのは、どの世代の方も同じなんだなと思いました。 難しいと思う点は、誰でもどなたでも歓迎して一緒に楽しもうという場を作ろうと心がけているのですが、やはりもっと難しいことや激しい運動をしたいといった方もいらっしゃるんですよね。元気な高齢者の方も沢山いらっしゃって、あとは(ふまねっと運動が)ちょっと子どもっぽいっていうような感じで「バカにしてるのか」みたいなことをおっしゃるケースもあったりするんですよね。
難しいと思う点は、誰でもどなたでも歓迎して一緒に楽しもうという場を作ろうと心がけているのですが、やはりもっと難しいことや激しい運動をしたいといった方もいらっしゃるんですよね。元気な高齢者の方も沢山いらっしゃって、あとは(ふまねっと運動が)ちょっと子どもっぽいっていうような感じで「バカにしてるのか」みたいなことをおっしゃるケースもあったりするんですよね。
運動に対する先入観というのは一般的なものなので、そのような考えの違いがあった時には、「おっしゃる通りです」と、まず認めて、一方でここではひとりひとりが健康づくりをして、健康になるだけではなくみんなで交流して支え合うような仲間づくりをしていきたいという風に説明するようにしています。そうすると「ああなるほどね」「じゃあ協力するよ」と理解していただけます。違いはお互いきちんと認めあって、そのあとここはこういう趣旨なんでぜひ協力していただきたいってお願いをすると、大抵理解して協力してくださっていますね。(中野)
ふまねっとで人とつながる
お互いを知り、認めあう
新しい人たちで集まったときには、お互いちょっと緊張しているケースもあります。私たちは、一人ひとりの高齢者だけではなくて、そのグループとして輪になっていけるようにっていうところを重視しているので、みなさん来られたら最初はみんなで顔を合わせて一人ずつしっかり自己紹介してもらうんですね。「どこどこ地区に住んでる何々です。よろしくお願いします」とか。時間があれば参加動機を話していただくんですよね。そうするとみんなお互いのことが少しわかって、警戒心も少しおさまってくるんです。
1人ずつ発表が終わるごとに「みんなで拍手〜!」って。みんなで歓迎しましょう、お互い歓迎し合いましょうとお願いをするようにしています。終わりの頃にもなるべく皆さんに感想を発表してもらって、みんなで「お疲れ様でした」と言って、お互いまた拍手で労って終われるようにしています。そして一人一人の参加者の頑張りや思いをみんなで認めて、こうやってみんなで集まれることを感謝し合えるような、そういう仲間づくりに繋がるように心がけています。
健康教室の参加者の参加する様子や、感想を聞くなかで、こういう運動は他にないんだなという実感はします。高齢者の人で機能低下しても参加しやすい運動の機会、人と繋がりやすい場を作るのはとても重要なのでこれからもっと広げていかなければならないなと思います。(山田)
資格を取ればだれでも実施できる
一般向けのサポーター、施設向けのインストラクター
ふまねっとは、どのような施設や団体でも取り入れることができます。見様見真似でやってしまうと間違ったやり方になって事故が起きてしまったり、あるいは参加者も少なくなってしまうことがあります。
正しく安全にやっていただくために、ふまねっとサポーターという指導者資格、あるいは要介護状態の方やケアの必要な方に指導するためのインストラクターという資格がありまして、そちらはよく福祉施設、介護施設の方ですとか、病院の職員さんが受けられるんですけども、そういった資格を取得していただいて、ネットを用意していただければどなたでも、どういった施設でも実施することができるようになっています。(小林隆)
ふまねっとと若者
未知なる可能性は広がっている
若者への効果について研究をしたことがないので、どのような効果があるかはわからないですが、いろんな原因で注意力が低下したり、体の動きのコントロールが上手くいかない時や、感情が落ち込むことなんてことはよくあるのではないかと思いますので、「ふまねっと運動」を一人よりは人と一緒にやって、間違えたりみんなで笑ったりする中で、注意力や集中力の向上のほかに、気分が晴れたりとか、若者にもそういう効果はあるのではないかなと思います。
小学生とか中学生の学校内での転倒事故が増えていると聞きますが、外や自然の中で体を動かす機会が少なくなったことが原因で意外と体のコントロールができない子供が増えていると思います。そういう面で、研究してみたり、試したりしてもいいのかなと感じたことはあります。
その他に、いじめの予防に良いのではないか、ということを理事長は言っておりまして、「間違えても気にしない」、「応援する」という練習をたくさんすることで、お互いに認め合うことができるようになり、いつの間にかいじめはなくなっていくんじゃないか、というようなことを検討したことはあります。
高齢者の方が参加しやすいように、今はかなりゆっくりと優しいステップをやるようにはしているんですけども、若い人も一緒に楽しんでもらえるように、手拍子や歌を歌いながら歩いたりとか、課題を追加してステップに組み合わせていくと結構難しくなって若い人も間違えたりしますので、そういうのを一緒の場でできたら良いなとは思いますし、研究も検討してみたいと思います。(岩野)
障がい者とふまねっと
障がい者もふまねっとの一員
高齢者の方でも障がい者の方でも車椅子を使われている方が結構いらっしゃいます。施設、要介護状態の方の集まる介護施設なんかでもふまねっとはよくやられているんですけれども、車椅子の方も是非できるかぎり一緒に参加して楽しんで健康づくりや、認知機能の維持向上につなげていきたいと思っています。
そういう方がいらっしゃったら、他の参加者の椅子の並びに座っていただいて、座りながらできる手拍子の課題ですとか歌の部分は一緒にやっていただくようにしています。介助して歩けるような方であれば職員さんとかスタッフが介助しながら一緒に歩いていただくということはしていますね。
あとは、仲間づくりという部分で、少しでも一体感、その中の一員として参加できているというのをご本人に感じていただけるようにするために、他の人の歩いてるところを評価してくださいとお願いして評価役になってもらうとか、タンバリンを鳴らす係とか、そういう役割を何かしら作ったり、できることをやっていただくようにしていますね。
足を運ぶタイミング、たとえば「1,2,3。1,2,3」という歩くステップがあるとしましたら「3」のときに手を叩くというようなやり方で手拍子の課題を付けていくんですけど、それは座りながらでも「1,2,3!(手を叩く)、1,2,3!(手を叩く)」と手拍子をすることはできることなので、やっていただいています。認知活動としては良い効果が期待できるんではないかと思っています。
養護学校での活動に関しましては、学校や支援者の人たちの理解がなければできないことではあるんですけれでも、チャンスがあれば是非やっていきたいなと思っています。子供の障害のある方でも転倒事故とかそれから注意力とか集中力の部分で少し維持したい、改善したいというケースがありますので、ふまねっとはそういう面では貢献できると思っています。(吉川)
海外への広がり
笑う瞬間も同じ
ふまねっとの活動は日本のみならず韓国ですとかアメリカに広がっていまして、それぞれの国に協力してくれる方がいます。私も韓国とアメリカのハワイの活動に同行させていただきました。
その際にふまねっとの活動を海外地域の方々に体験していただいたところを拝見しますと、どの国でも共通して喜んでいただけるんだなということはすごく感じました。笑う瞬間も同じなんですよね。
間違えたときはすごく慌てたり笑ったりしますし、それをみてほかの参加者も「いいよ、いいよ。がんばれ!」と応援します。あとゴールしたら本当にホッとした顔をしますし、周りの人もみんな拍手する。反応がどこに行っても同じなんだな、言葉が違うだけなんだな、という風に深く感じました。
高齢化が進む国は本当に多くなっています。日本はその中でも高齢化が進んでいる地域の先輩です。そうした立ち位置にある日本から、他の国に、ふまねっとの活動をお伝えして健康づくりや仲間づくりの良い一つのツール、プログラムとして活動を普及していきたいなと思っています。
そこで、まだ本格的ではないのですが、活動を海外に広げるために、各国にいる協力者と一緒に教材を作ったり、ホームページを作る相談をするなどの体制作りをやってきています。アメリカですと「ふまねっとUSA」という会社が設立されました。韓国のほうも最初はNPOだったのが会社という形に変わりました。支社みたいな形で組織を起ち上げていただいたというところです。あとは、海外に普及するときに間違ったやり方で広がることは、あってはいけないと感じているので理事長が国際特許を取得するなどしています。(中村)
ふまねっと運動の広がりとこれから
オンラインのバリアを和らげて
やはり当初の目標としてやってきた、高齢者の方、障がい者の方、健常者の方一緒にみんなで参加できるような場を地域にもっともっと増やしていきたいと思っています。
また、今は通う場や集う場というのが作りにくい状況になっていますので、こういったコロナ禍であっても、おうちにいながら運動ができたり、ほかの人と交流ができたり、仲間づくりができるような支援をこれからしていきたいという事で、昨年から zoom やYouTube を使ったオンラインの健康教室を行うようになっていまして。
今日もやっ てたんですけれども、毎日十数名の方が参加してくださってまして、コロナで自粛しなければい けない状況になってすっかり足腰が弱ってしまって認知症になってしまわないかと不安だったんですという 80 代、 70 代の方が結構いらっしゃってですね。これに参加するようになって、 毎日体を動かす中で、だんだん体が軽くなってきたとおっしゃったり、また、できる方はビデオをオンにしているものですから、お互いの表情もわかるし。自己紹介や、 終わった後の感想発表もしているので、結構交流にもなっているんですよね。すごく喜んで いただいているんです。
宣伝が北海道中心になってしまっていて、道外の宣伝がまだ不足しているんですけれども、北海道の中でもいろんな地域、赤平市とか、それからオホーツクの方の地域の方とか、それから、道外だと栃木や福岡県など、いろんな地域から参加してくださっています。
地域で顔を 合わせて参加できる場ができたらそれはすごく素晴らしいことなんです。でも、こうやってオンライ ンだと全国のみなさんと知り合いになって、そっちの天気はどうですかとか、そっちのおいしい ものは何ですかとか、それがまた面白い話題になったりして、そうやって仲間が全国に広がるっていう のは、オンラインの魅力だなって感じていて、参加されている方も喜んでらっしゃるようです。
まだまだオンラインを活用するっていうところにバリアを持っている高齢者の方がすごくたくさんいます。日本全体として、ほかの国よりもオンラインの部分で発展が遅れているという状態がありまして、ここで高齢者が置いてけぼりになっていきかねないなと。私たちはデジタル化の発展についていけるとは思うんですけれども、高齢者が置いてけぼりになってしまうと、健康づくりだけではなくて生活も難しくなっていくだろうと。
そこでいま私たちは、高齢者のオンラインのバリアを少しでも和らげて活用促進していこうという事に取り組んでおります。方法が分からないというよりは、面倒だとか、目的が無いというのが大きな理由でやらない方が多いというデータがありますので、まずはこういうお家でできるふまねっと教室というのを楽しいんだよ、ぜひ参加してみませんかと言って紹介して。これをきっかけとして、じゃあ、ちょっと面倒だけどオンラインでやってみようかなってなっていただけたらいいなと思っております。(遠藤)