組踊フェイスパックの開発ストーリーをつづる #02
その正体は植物性の油脂成分。 ハゼの木から取れる木の実から抽出した、粘度の高いもので、これにヒマシ油やツバキ油を練り混ぜたものです。古来より歌舞伎や舞妓の化粧、力士の髷結い、せんべいの剥離剤に使われてきました。現代でもクレヨンやリップ等に使われています。
琉球から日本本土へ伝わったロマンあふれる素材だった
このモクロウがとれるハゼの木。江戸中期に中国から琉球を経由して、薩摩(鹿児島)にわたってきたのだそう。それまではヤマウルシで作るロウが主流だったのに対して、リュウキュウハゼが主流になったため、リュウキュウハゼ=ハゼノキといわれています。
ということは「 沖縄にもハゼの木、あるのでは? 」と1人車を走らせ、ワクワクしながら名護付近に行くと発見!
まさしく、ロマン。そんなモクロウに胸をつかまれ、これで化粧品を開発しよう!と想うのでした。
この取り組みの目的は、コスメ化で伝統をつなぐことです。
組踊フェイスパックを通じて、自分らが魅せられ惹かれるこの組踊や琉球舞踊、沖縄の伝統芸能を知るきっかけに、好きになるきっかけになれば目的達成!といえるのではないでしょうか。
何よりこだわっているのは、MADE IN OKINAWAです。すごく個人的ですが..”沖縄モノ”と想い手に取った時に、製造地が県外だと言葉にできないモヤモヤが。良い悪いではなくて…モヤモヤです。
ここだけの話、正味県外生産はコスパもいいし、技術や選択肢もたくさんあります。(今回取り組んでみて実感)ただ、せっかくだったら沖縄の今を生きる人と一緒に沖縄の未来を、沖縄の伝統を発信したいと思うのです。そしてその中心には伝統をはぐくむ僕らがいて、沖縄の伝統芸能と沖縄の未来を自分たちの手で創っていきたい。
そんなたくさんの想いを込めて、組踊フェイスパックを創りました。ぜひぜひお手に取っていただけると嬉しいなぁ…なんて思います。