233:文学『見えない人間』
火曜日は文学を学びました
昨日間に合わなかったので日が変ってアップしてます😁
見えない人間(1952年)
ラルフ・エリスン著
20世紀に生きるアフリカ系アメリカ人の人生を
読者を動揺させるほど詳細に描くと同時に
英語をジャズのリズムと融合させた斬新な手法を取り入れている
白人は語り手の怒りにうろたえ
黒人は作者が白人だけでなく黒人も容赦なく非難していることに驚愕し
白人、黒人どちらにも衝撃を与えた作品となった
この作品はさまざまな議論を巻き起こしながらも
ベストセラーになり全米図書賞を受賞した
ラルフ・エスリン(1914~1994)
オクラホマ州生まれ
ジャズミュージシャンを目指し、
アラバマ州の大学に入って正規の教育を受けた
卒業後は大恐慌時代に政府が進めた
文学プロジェクト「連邦作家計画」で職を得た
1936年 ニューヨークへ移住したのち
黒人作家らと親交を深めた
あらすじ
主人公「僕」は南部出身の優秀な黒人学生
「僕」は大学の奨学金を得るため
白人グループから人前で侮辱されるのに耐え
黒人である大学学長が狡猾でずる賢い男で
あからさまに人種差別的な白人たちと変わりないことに気づく
「僕」はハーレムへ行き
そこで演説家として評価され、ある政治組織に加わる
しかし、組織内で彼の影響力を恐れ
自分たちの権力を脅かす存在と見なした黒人・白人双方から襲われ幻滅した
『見えない人間』は白人の人種差別を容赦なく描く一方
アフリカ系アメリカ人のコミュニティーも批判している
「僕」は黒人社会の中で互いに裏切り、足を引っ張り合い
公民権運動よりも自分の勢力拡大を気にする
自己中心的な黒人たちに数えきれないほど出会った
やがて「僕」は自分は「見えない人間」だと悟る
彼が出会う人々は全員が利己主義か人種差別のどちらかで
彼を否定的な偏見で見るか
自分たちの目的を達成するための道具としかみていない
ひとりの人間として見てもらえないことに失望した「僕」は
地下に潜り、そこで自分の人生の物語を描いた
おわりに
1930年代の人種差別や利己主義しか考えない人々を痛烈に非難しており
社会に一石を投じる作品となっただろう
作者の体験や思いや叫びなども投影しているだろうが
このような社会への問いを世に出すことに強さを感じた
最後までお読み頂きありがとうございます😁
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